第7-13日 Vol.181  佛前に於て師子吼を作して 【勧持品第十三】(三十八~四十三行)

法華経 勸持品第十三


★★ きょうの謎!
 
その謎1:釈迦はなぜただ黙然としたまま多くの菩薩たちを一斉に視そなわしたのでしょ

     う?
 
その謎2:八十万億那由他の阿惟越致の菩薩摩訶薩たちは、何も命じずただ黙然としている

     釈迦に苛立ちを覚えたのでしょうか?
 
 
■■第7-13日 Vol.181
 
 佛前に於て師子吼を作して
 
  【勧持品第十三】
  (三十八~四十三行)
 
■■今日の一偈一句
 
 トキ モロモロ ボサツ ブツイ キョウジュンナラビミズカホンガンマン   ホッ   スナワ ブツゼンオイ シ
 時に諸 の菩薩、佛意に敬順し并に自ら本願を滿ぜんと欲して、便ち佛前に於て師
 
 シ ク ナ   セイゴン オコ   セソン  ワレラニョライ メツゴ オイ   ポウセカイ シュセンオウヘン
 子吼を作して、誓言を發さく、世尊、我等如來の滅後に於て、十方世界に周旋往返
 
    ヨ シュジョウ   コ キョウ ショシャ  ジュジ ドクジュ ソ  ギ ゲセツ ホウ ゴト
 して、能く衆生をして此の經を書寫し、受持し、讀誦し、其の義を解説し、法の如
 
  シュギョウ ショウオクネン     ミナコ ホトケ イリキ    タダネガ  セソン  タホウ マシマ
 く修行し、正憶念せしめん、皆是れ佛の威力ならん。唯願わくは世尊、他方に在す
 
   ハル  シュゴ     ソクジ モロモロ ボサツトモ    コエ ホッ   ゲ ト  モウ
 とも遙かに守護せられよ。即時に諸 の菩薩倶に同じく聲を發して、偈を説いて言
 
 
 さく
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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同時に諸々の菩薩は、佛法の本意に敬順し並びに自ら本願を全うしたいと欲願して、
 
直ちに佛前において師子吼(ししく:師子はライオン、つまり大声、或いは王者とし
 
ての佛の説法)を上げて、誓いの言葉を起こした。「世尊、我らは如来の滅後におい
 
て、十方世界のいたるところを歩き周り往復を繰り返して、正しく衆生のためにこの
 
経を書写し、受持し、読誦し、その本義を解説し、法に合わせて修行し、正憶念(し
 
ょうおくねん:思惟)させます。皆これは佛の威徳力によるものであります。ただ願
 
わくは世尊、他方の世界にましますとも遥かに見守りください。」そして即時に諸々
 
の菩薩は共に同じく声を発して、偈を説いて申し上げた。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回、釈迦は摩訶波闍波提比丘尼や耶輸陀羅比丘尼らが述べた偈を聞いた後に、八十
万億那由他の菩薩摩訶薩を視そなわされ、それに対しその菩薩摩訶薩たちは佛前に一
心に合掌して疑問に考えていました。
 
それは、もし世尊さまが、我等に強く命令をしてくれたなら、必ず佛の教え通りに法
を広宣流布させることができるのに、それなのに世尊さまは今だ黙然として何も命じ
ようとなされないが、我は一体どうしたらよいのかと思いあぐねたのでした。
 
そして今回、ついに菩薩たちは、佛意に照らして自らの本願を全うしたいと欲願して、
直ちにそのまま佛前において大声を上げて誓いをなしたのであります。
 
その誓いとは、釈迦の滅後においては、十方世界へ自主的に出向いていたるところへ
周ったり往復を繰り返して、正しく衆生のために法華経を書写し、受持し、読誦し、
その本義を解説し、法に照らして修行し、思いを深めさせることを実行しますという
ことでした。
 
そして、そのように実行するのはすべて佛の威徳力によるものであるため、ただ世尊
にお願いしたいのは、たとえ他方の世界に住まわれていても遥か彼方から我らを見守
ってくださいということでした。
 
そして即時に諸々の菩薩たちは共に一緒に声を発して、偈を説き始めました。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:諸々の菩薩たちのこの誓言は、釈迦が黙然として何も命じないため、言わ
     れなくとも自主的に判断して法華経の普及を行うべきと理解したというこ
     となのでしょうか?
 
その謎2:釈迦は本来、諸々の菩薩たちが自主的な誓言をすることを望んでいたので
     しょうか?
 
その謎3:自主的に誓言をした菩薩たちは、その正しい決意をしてもそれが今の釈迦
     の心とかみ合っていないように思えて不満を感じているのではないでしょ
     うか?
 
その謎4:釈迦の今抱え始めた難題は何でしょう?
 


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法華経 序品第一

 

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7-13

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コメント: 6
  • #1

    安田 和正 (水曜日, 12 11月 2014 22:16)

    この品ではじめて佛の釈迦にも弱点があることが披露されたのかもしれません。

  • #2

    ぶっけん (月曜日, 13 11月 2017 11:41)

    釈迦にも弱点があるとしたらそれはどういうものでしょう?
    我慢する所は我慢しなければならない。
    その我慢を忘れたり失ったらそれが弱点に繋がってしまうということでしょう。
     
    この地上の生き物にとっては宇宙の真実はどのように関係しているのでしょう?
    この地上でもし宇宙の真実のままの動きをもっていたなら人間ほどの生き物が全ての生物を勝ち取って支配することは不可能なことになるのでしょう。
     
    (ぶっけん 成安田)

  • #3

    ぶっけん成安田 (金曜日, 13 7月 2018 13:51)

    今日7月13日は「盆迎え火」
    「精霊(しょうりょう)流し」と「灯篭(とうろう)流し」が別々にあるらしいですが、私は両方同じような意味だと思います。特に長崎などにある精霊流しでは派手に花火を上げたり賑わい祭りのように行っているらしいですが、私は元グレープさだまさしさんのしみじみ歌う「精霊流し」が本来の姿だと思います��

  • #4

    https://www.youtube.com/watch?v=CZ983Z8j1O8 (金曜日, 13 7月 2018 15:08)


    受験無しで入れる東京の工業専門学校への進学を決めてその手続きがすべて既に済んだ高校三年生の最期の冬休み、初めて上京して進学するまでの僅かの間、私は後は特にすることもなく地元建設業の土木工事アルバイトをしたいと思い、率先して申し込んで働いていました。
    初めて働く土木作業でしたが雪の屋外作業で笑えず手足が凍えました。冬休みでしたが大学受験に忙しい同じ高校生が当時国鉄の電車で通う線路から丸見えの現場だったことがとても恥ずかしい思いでした。

    その時、確かNHKテレビで二百三高地という日露戦争を描いたドラマをやっていて、当時私はテレビなど見る気も起きなかったのですが、このさだまさしさんが歌う主題歌の「防人の歌」が漠然と流れていたことが印象的に覚えています。
    私は高校三年間、サッカー部に居て勉強は全くする気が起きず、サッカーで県大会で優勝して全国大会へ行きたいとばかりしか考えているしかない夢の少ない三年間でした。

    そのサッカーも高校三年生の最後の大会で初戦であっけなく負けた時、部員の話す言葉もなく、三年間のすべてがはかなく終わってしまったと思いました。
    私には高校生活の思い出など何一つ残るものが無くなりました。

    生きる苦しみとは私にとってこの頃がどん底でした。
    これ以上どん底はないと思えました。
    ただ、社会がどうなっているのかをとても教えて欲しかったです。

    私は若いうちに東京に行けてとても良かったと今では思います。
    本当の孤独とは若いうちでなければ味わえないからです。
    社会へ出たら嫌がおうにも孤独では生きていけません。
    死に物狂いであっても共存をこころがけなければなりません。
    それがまた新たな苦しみであろうと、孤独のように乗り越えれない苦しみではありません。
    必ず乗り越えれる苦しみが共存の苦しみなのです。

    この共存の苦しみこそを人生を掛けて学ぼうではありませんか!

  • #5

    ぶっけん成安田 (金曜日, 13 7月 2018 16:54)

    運命には山あり谷あり、生涯通じて一定していませんが、山だけを求め重力に逆らって登ることです。重力は運命ではありません、転がり落ちるのは怠け心の結果です。

  • #6

    NariYasu (火曜日, 16 7月 2019 08:27)

    辱悪に打ち勝つ唯一の手段は苦しみである

    苦しみこそ神の与える慈悲である