第6-13日 Vol.153  我當に云何がすべき 【勧持品第十三】(三十三~三十八行)



■■第6-13日 Vol.153
 
 我當に云何がすべき
 
  【勧持品第十三】
  (三十三行~三十八行)
 
■■今日の一偈一句
 
 ソ トキ  セソン   マンノクナユタ  モロモロ  ボサツマカサツ  ミ     コ モロモロ ボサツ
 爾の時に世尊、八十萬億那由他の諸 の菩薩摩訶薩を視そなわす。是の諸 の菩薩
 
  ミナコ  アユイオッチ     フタイ ホウリン テン  モロモロ ダラニ  エ   スナワ ザ
 は皆是れ阿惟越致にして、不退の法輪を轉じ、諸 の陀羅尼を得たり。即ち座より
 
 タ  ブツゼン イタ  シン ガッショウ  コ ネン ナ    モ セソン  ワレラ コ キョウ ジ
 起つて佛前に至り一心に合掌して、是の念を作さく、若し世尊、我等に此の經を持
 
 セツ   ゴウチョク     マサ ホトケ オシエゴト ヒロ コ ホウ ノ    マタ コ ネン ナ
 説せよと告勅したまわば、當に佛の敎の如く廣く斯の法を宣ぶべし。復是の念を作
 
    ホトケイマモクネン  ゴウチョク     ワレマサ イカン
 さく、佛今黙然として告勅せられず。我當に云何がすべき。
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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その時に世尊は、八十萬億那由他の数の諸々の菩薩摩訶薩をただ漠然と見渡すだけだ
 
った。この諸々の菩薩は皆これらは阿惟越致(あゆいおっち:阿卑跋致と同義語で、
 
不退転の原語)にして、逸脱することない説法を完成させ、諸々の陀羅尼を得ている
 
のである。彼らは直ちに座より起立して佛前に進み一心に合掌をして、心の中で念じ
 
た、もし世尊さま、我等にこの経を受持し説くようにと命じられたならば、必ずや佛
 
の教えのように広くこの法を宣説します。されどまた心の中でこう念じた、佛は今た
 
だ黙然とするばかりで命令を告げられない。我は率直にどうすればよいのか。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回に、釈迦から授記を受けた摩訶波闍波提比丘尼と及び耶輸陀羅比丘尼並びにその
眷属たちが佛前に向かって感謝の偈を述べ終わると、それに対し今回、釈迦は八十万
億那由他の大量さまざまな菩薩摩訶薩をただ漠然と見渡したのでした。
 
この見渡されたさまざまな菩薩たちは皆これら阿惟越致という不退転の座を得ており、
二度と逸脱するようなことのないことの誓約を既に交わしており、諸々の陀羅尼を得
ている者ばかりだとのことです。
 
その彼らは合図を受けたかのように直ちに座より起立して佛前に歩み至ると、一心に
釈迦に対し合掌をして、無言のままに念じました。
 
『もしも世尊さま、我等にこの法華経を受持しながら説法するようにと強く命令を下
してくれたなら、必ずや佛の教えの通りにこの法を広宣流布させる所念でございま
す』と。
 
するとまたこのようにも念じたのでした。
 
『佛は今はただ黙然として何も命じようとなされません。我は一体どうしたらよいの
でしょうか』と。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:釈迦はなぜただ黙然としたまま多くの菩薩たちを一斉に視そなわしたので
     しょう?
 
その謎2:八十万億那由他の阿惟越致の菩薩摩訶薩たちは、何も命じずただ黙然とし
     ている釈迦に苛立ちを覚えたのでしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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コメント: 3
  • #1

    安田 和正 (水曜日, 12 11月 2014 01:20)

    もしやして、ここに居る八十万億那由他の菩薩摩訶薩は皆すでに提婆達多の特殊な智慧側に洗脳されてしまっていた後だったのではないのでしょうか?

  • #2

    ぶっけん (水曜日, 12 11月 2014 12:51)

    なんだか普段の完全無欠の釈迦に似合わず、妙に不穏な空気に包まれてしまっているかのようですね。

  • #3

    ぶっけん (金曜日, 13 10月 2017 09:33)

    今日は勧持品第十三、「ちょっと待て」と、焦らず我慢することを教える章だと思います
    思い立ったが吉日とばかりにアクションしても上手く行かない方が結構多かったりするものです
    その通り、甘くはないです

    釈迦の成仏への教えは最初から最後まで一貫して変わらないのですが、それを確かに導く教え方や心境としては各品ごとに刻々と変化して行っているのです
    どうやら釈迦仏は導いている弟子や修行の心掛けある者たちに対する愛情だけは豊富に示しているのですが、釈迦仏自らが弟子たちへ不信感を抱いているようなのです

    今日の品はそんな釈迦仏の曖昧な心を弟子たちが心許なく気づき出し疑い始めたのでした
    つまり、お互いの気持がバラバラにまとまらなくなってしまい、ここは一番我慢の為所と決め込んだ章だと思えるのです

    (ぶっけん成安田)