★★ きょうの謎!
その謎1:「因縁及び次第を知つて・・」とは、物事の一つ一つの性質の種類、及
び次第、つまり物事を行なう順序を知ることが重要であることを強調し
ているということでしょうか?
その謎2:「日月の光明の 能く諸の幽冥を除く・・」とは、化城諭品第七の大通
知勝佛の阿耨多羅三藐三菩提を得た時の衆生の状況に良く似た表現のよ
うですが、どういう関連性があるのでしょう?
■■第12-21日 Vol.323
畢竟して一乘に住せしめん
【如來神力品第二十一】 <本品最終回>
(五十七~六十二行)
■■今日の一偈一句
ニョライ メツゴ オイ ホトケ ショセツ キョウ インネンオヨ シダイ シ ギ シタガ ジツ
如來の滅後に於て 佛の所説の經の 因縁及び次第を知つて 義に随つて實
ゴト ト ニチガツ コウミョウ ヨ モロモロ ユウミョウ ノゾ ゴト コ ヒト セケン
の如く説かん 日月の光明の 能く諸 の幽冥を除くが如く 斯の人世間に
ギョウ ヨ シュジョウ ヤミ メッ ムリョウ ボサツ ヒッキョウ イチジョウジュウ
行じて 能く衆生の闇を滅し 無量の菩薩をして 畢竟して一乘に住せしめ
コ ユエ チ モノ コ クドク リ キ ワ メツド ノチ オイ コ
ん 是の故に智あらん者 此の功徳の利を聞いて 我が滅度の後に於て 斯
キョウ ジュジ コ ヒトブツドウ オイ ケツジョウ ウタガイ
の經を受持すべし 是の人佛道に於て 決定して疑 あることなけん
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1. 今 日 の 解 読 ! (苦)
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如來の滅後に於て 佛の所説の経の 因縁及び次第(しだい:順序・項目)を
知って 義に随って真実の如く説くのだ それは日月の光明の 鮮やかに諸々
の幽冥を除くが如く この人は世間に修行して 鮮やかに衆生の闇を滅し 無
量の菩薩を教化して 畢竟(ひっきょう:究極・絶対・最終・さまざまな経過
を経ても、最終的には一つの結果に落ち着くさま)して一佛乗に住せしめるの
である この故に智ある者は この功徳の利を聞いて 我が滅度の後に於て
この経を受持すべし この人は佛道に於て 確信を決め定まっていること疑い
あることなし
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2. 今 日 の 説 法 ! (集)
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前回まで釈迦はこの偈の中で、「能く是の經を持たん者は・・」と同じ前置きの
言葉を4回繰り返して説いていました。
この4回に繰り返された中の各々の教えの中には性質の異なる修行が4段階に区
分されて示されていたようです。
その第1段階目は、釈迦佛及び多宝佛、そして諸々の分身諸佛及び釈迦が教化し
た諸々の菩薩を見ることを言いました。
第2段階目は、釈迦佛及び分身諸佛、そして滅度の多宝佛によりて一切衆生を歓
喜せしめ、十方の現在・過去・未來の佛を見たり、供養したり、その佛を歓喜す
るようになると言いました。
そして第3段階目は、諸佛が各々道場に座して得ておられる祕要の法、即ち阿耨
多羅三藐三菩提の法を永い歳月をかけずとも、歳月をかけた人と等しく得ること
ができるようになると言いました。
そして第4段階目は、諸法の義、名字及び言葉に於て、遊説し説法することに窮
まり尽くすことがなく、風が空中に於て一切遮る障害がないに等しいようになる
と言いました。
それでは今回は、この偈の最後の部分であり、かつこの如來神力品の最終部分に
なりますが、この品の最終結論を探ってみましょう。
如來の滅後に於て 佛の所説の経典の 性質及び順序を知って 義(ぎ:経典
に書かれた内容)に随って如実に説くのである それは日月の放つ光明の た
ちまちに諸々の幽冥(ゆうみょう:物がはっきり見えず薄暗いこと。死んでか
ら行くあの世の冥土、死後の世界)を除滅するが如く この人はこの世間に修
行して たちまちに衆生の闇を滅し 無量の菩薩を教化して 最終的に一佛乗
に信心を持たせるのである この故に智ある者は この功徳の利を聞いて 我
が滅度の後に於て この経を受持することである この人は佛道に於て 意志
が決定して退転することはない
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3. 今 日 の 謎 ! (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
その謎1:「因縁及び次第を知つて・・」とは、物事の一つ一つの性質の種類、
及び次第、つまり物事を行なう順序を知ることが重要であることを強
調しているということでしょうか?
その謎2:「日月の光明の 能く諸の幽冥を除く・・」とは、化城諭品第七の大
通知勝佛の阿耨多羅三藐三菩提を得た時の衆生の状況に良く似た表現
のようですが、どういう関連性があるのでしょう?
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ぶっけん (土曜日, 25 4月 2015 21:05)
『経典の「義」、佛の「事」』