第11-18日 Vol.295  今當に之を分別すべし 【隨喜功徳品第十八】(五十六~六十六行)



 
★★ きょうの謎!
 
その謎1:涅槃は真実の教えであるとする法とは方便なのでしょうか?
   
その謎2:譬諭を用いて第五十人目の展転功徳を解かり易く説かないのはなぜで

     しょう?
 
 
■■第11-18日  Vol.295
 
 今當に之を分別すべし
 
  【隨喜功徳品第十八】
  (五十六~六十六行)
 
■■今日の一偈一句
 
  モ  ヒトホウエ オイ  コ キョウデン キ    エ   ナイシイチゲ オイ   ズイキ
  若し人法會に於て 是の經典を聞くことを得て 乃至一偈に於ても 隨喜し
  
   タ タメ  ト   カク ゴト テンデン オシ     ダイゴジュウイタ   サイゴ
  て他の爲に説かん 是の如く展轉して敎うること 第五十に至らん 最後の
  
  ヒト フク エ     イママサ コレ フンベツ   モ  ダイセシュ    ムリョウ シュ 
  人の福を獲んこと 今當に之を分別すべし 如し大施主あつて 無量の衆に
  
  クキュウ     ツブ ハチジュッサイ ミ   ココロ ショヨク シタガ  カ スイロウ ソウ
  供給すること 具さに八十歳を滿てて 意の所欲に随わん 彼の衰老の相の
  
   カミシロ   オモテシワ  ハス  カタチコカツ   ミ  ソ  シ    ヒサ  
   髪白くして面皺み 齒疎き形枯竭せるを見て 其の死せんこと久しからじ
  
   ワレイマ マサ オシ   ドウカ エ      オモ   スナワ タメ ホウベン   ネ
   我今應當に敎えて 道果を得せしむべしと念うて 即ち爲に方便して 涅
  
  ハンシンジツ ホウ ト   ヨ  ミナロウコ       スイマツ ホウ エン ゴト ナンダチ
  槃眞實の法を説かん 世は皆牢固ならざること 水沫・泡・焔の如し 汝等
  
  コトゴト マサ   ト オンリ ココロ ショウ   ショニン コ ホウ キ    ミナアラカン
  咸 く應當に 疾く厭離の心を生ずべし 諸人是の法を聞いて 皆阿羅漢を
  
  エ ロクジンヅウ サンミョウハチゲダツ グソク  サイゴダイゴジュウ イチゲ キ  ズイキ
  得 六神通・三明 八解脱を具足せん 最後第五十の 一偈を聞いて隨喜せ
  
    コ ヒト  フクカ  スグ      ヒユ  ナ
  ん 是の人の福彼れに勝れたること 譬諭を爲すべからず
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 もし人が法会に於いて この経典を聞くことを得て ほんの一偈に於いても 
 
 隨喜して他人の為に説いたのであるとする このように展転して教えることが
 
  第五十人目に至った時 その最後の人の福を獲得することについて 今まさ
 
 にこのことを分別してみせよう 現に大施主が居たとして 無量の衆生に奉仕
 
 を供給することを続けて 地道に八十歳までを満たし 意志ある自身の欲しい
 
 ままにそれをしてあげていたとしよう 奉仕してあげていた彼らの衰老の容姿
 
 はすでに髪白くなって顔はしわみ 歯は隙欠け体の形は枯渇していることを見
 
 ては その死を迎えることは長くはない 大施主は我こそ今しっかりと教えて
 
  道果を得させるべきと念じて 直ちにその為に方便して 涅槃の真実の法を
 
 説いた 世の中は皆変化しないはずもないことは 水沫・泡・炎の如し 汝等
 
 よことごとくまさに 素早く厭離(おんり:煩悩にけがれた現世を嫌い離れる
 
 こと)の心を生じさせるのだ 諸人はこの説法を聞いて 皆阿羅漢の位を得 
 
 六神通・三明 八解脱を具足したのだった ところで先の最後第五十人目の 
 
 この経の一偈だけを聞いて隨喜する功徳として この人の福は彼の大施主より
 
 も勝れたることは 喩え話をするまでもない

 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回釈迦は阿逸多、つまり弥勒菩薩に対して、この五十人転伝の教えをよく観察
すると善いと言い、そして一人を勧誘して一緒に着いてあげて法を聴かせる功徳
はもっと素晴らしいものであって、この何でもないような行為は一体何を意味す
るのかと言えば、一心に聴き・説き・読誦し、しかも大衆の中で人の為に分別し
て、説の如くに修行することを言っているのだと説明しました。
 
そして今回、釈迦は阿逸多に対する説法の、もう一度この義を宣べたいと思い、
偈を説かれ始めました。
 
もし説法の会場に於て この法華経を聞く機会を得て ほんの僅か一偈に於ても
 
 隨喜して他人の為に説くようになれたとし このようにして転々と伝教するこ
 
とが 第五十人に至ったとすれば その最後の人の福を獲得することについて 
 
我今まさにこのことを分別して説いてみせよう 実際に大施主が居たとする そ
 
して無量の数の衆生に奉仕供給することを 堅実に八十歳を満たすまで 自身の
 
心の思うがままに行なってきた その奉仕を施してきた彼の衆生の年老いた容姿
 
は 髪は白くなり顔はしわみ 歯は隙欠け落ち体の形はやせ細っているのを見て
 
は その死が訪れることはもう長くはないと思え 我は今こそしっかりと教えて
 
 佛道の成果を得させてあげようと念願して 直ちにその為に方便をして 涅槃
 
が真実であるという法を説こうと考えた 世の中には皆変化しないものはないこ
 
とは 水しぶき・泡・炎の如しである 汝等よ懸命に今まさに素早く穢れあるこ
 
の世を嫌って離れる心を自ら生じさせるのだ 諸々の人々はこの説法を聞いて 
 
皆が阿羅漢の地位を得て 六神通・三明・八解脱を具足したのだった ところで
 
先の最後第五十人目の 法華経の一偈を聞いて隨喜する功徳 この人の福はこの
 
大施主の功徳に勝れることは 譬諭にして理解することなかれ
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:涅槃は真実の教えであるとする法とは方便なのでしょうか?
   
その謎2:譬諭を用いて第五十人目の展転功徳を解かり易く説かないのはなぜで
     しょう?
 


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法華経 序品第一

 

★★ 今日も、お読みいただきありがとうございました ★★
 
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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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11-18

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コメント: 2
  • #1

    安田 和正 (水曜日, 18 3月 2015 16:26)

    『笑えることは、過去の自分の経験である』

  • #2

    ぶっけん (日曜日, 20 11月 2016 09:21)

    笑いが絶え間ないという事は、過去に辛い苦労がそれだけたくさんあったという事ですよね!