第11-8日 Vol.285  大乗の法に住せしめて 自ら佛土を淨め 【五百弟子受記品第八】(五十六~六十二行)

法華経 五百弟子受記品第八


★★ きょうの謎!
 
その謎1:富楼那ほどの完璧に第一の修行を達成して、前世からの長い期間、各々

     の諸佛からも誰よりも一番誉められている者がどうして今まで菩薩のま

     まに成佛していないのでしょうか?
 
その謎2:富楼那のような立派な菩薩修行を出来ている者が更に長らく未來まで同

     じ修行を続けてやっと成佛に至れることを聞いた比丘たちは、成佛まで

     の難しさと遥かに長い期間の修行が必要であることに対しやる気を失っ

     てしまうのではないでしょうか?
 
 
■■第11-8日  Vol.285
 
 大乗の法に住せしめて 自ら佛土を淨め
 
  【五百弟子受記品第八】
  (五十六~六十二行)
 
■■今日の一偈一句
 
  スデダイジンヅウワタ  シ ムゲエ  グ  シュコン リドン シ   ツネ ショウジョウホウ 
  已に大神通に度り 四無礙慧を具し 衆根の利鈍を知つて 常に清淨の法を
  
  ト   カクゴト ギ エンチョウ  モロモロ センノク シュ オシ  ダイジョウホウ ジュウ
  説き 是の如き義を演暢して 諸 の千億の衆を敎え 大乗の法に住せしめ
  
    ミズカブツド キヨ  ミライ  マタ ムリョウムシュ ホトケ クヨウ  ショウホウ マモ ジョセン
  て 自ら佛土を淨め 未來にも亦 無量無數の佛を供養し 正法を護り助宣
  
     マタミズカブツド キヨ ツネ モロモロ ホウベン モッ  ホウ ト   オソ トコロ
  して 亦自ら佛土を淨め 常に諸 の方便を以て 法を説くに畏るる所なく
  
   フカ ケイ シュ ド   イッサイチ ジョウジュ    モロモロ ニョライ クヨウ   ホウ
   不可計の衆を度して 一切智を成就せしめん 諸 の如來を供養し 法の
  
  ホウゾウ ゴジ   ソ ノチ ジョウブツ    エ
  寶藏を護持して 其の後に成佛することを得ん
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 すでに大神通に洗礼を受けており 四無礙慧(しむげえ:四無礙智のこと、教
 
 法の文言、意義、饒舌自在)を具足し 衆生の性質の利鈍を知って 常に清淨
 
 の法を説き あるべき精神の義を演暢(えんちょう:悠長に述べる)して 諸
 
 々の千億の衆生を教え 大乗の法に住せしめて 自ら佛土を淨め 未來にもま
 
 た 無量無数の佛を供養し 正法を護り助宣して また自ら佛土を淨め 常に
 
 諸々の方便を用いて 法を説くことに怖れる所なく 計算もできないほど数の
 
 衆生を済度して 一切智を成就させるのである 諸々の如來を供養し 法の宝
 
 蔵を護持して それから後に成佛することを得るであろう
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回まで釈迦は、富楼那への授記に関して比丘たちへ伝えたことを偈をもって説
いていましたが、今回もその偈の続きとなります。
 
先ず前回の部分では、なぜ富楼那はあえて方便して衆生に説いているのかを釈迦
は説明しています。
それは、もしも我はすべてを完璧に満たした者であるとして、本来の真実の我が
身が現実化されている事実を説けば、これを聞く衆生のほとんどはすぐにも疑惑
を懐いて信じようともしなくなってしまうだろうということでした。
 
そこで今居るこの富楼那は、実際は前世からかなり高い修行を修め、諸佛の所に
於ては各々の弟子の中でも上位第一を占めているが、衆生の前では方便して多聞
な身であっても智慧があると表現し、上手く自分の意見や主張を説くところに恐
れる所ないままに、正しく衆生を歓喜させ、未だ曾て懈怠の心を持つことなく、
そのまま佛事を助けてきたのだと釈迦は偈に説きました。
 
さて今回の偈の続きは、次のようです。
 
 富楼那はすでに大神通を受けており 四無礙慧を具足し 衆生の性質の勝れた
 
 所と劣った所を熟知して 常に清淨の法を説き あるべき精神の義を悠長に演
 
 説して 諸々の千億の衆生を教化して 大乗の法に慣れさせて 自ら佛土を淨
 
 め この先の未來に於てもまた 無量無数の佛を供養し 正法を護り助宣して
 
  また自ら佛土を淨め 常に諸々の方便を用いて 法を説くことに怖れる所な
 
 く 計り知れないほど多くの衆生を済度して 一切智を成就させるのである 
 
 そして更にまた諸々の如來を供養し その法の宝蔵を護持して それから後に
 
 なって成佛することになるであろう
 
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:富楼那ほどの完璧に第一の修行を達成して、前世からの長い期間、各
     々の諸佛からも誰よりも一番誉められている者がどうして今まで菩薩
     のままに成佛していないのでしょうか?
 
その謎2:富楼那のような立派な菩薩修行を出来ている者が更に長らく未來まで
     同じ修行を続けてやっと成佛に至れることを聞いた比丘たちは、成佛
     までの難しさと遥かに長い期間の修行が必要であることに対しやる気
     を失ってしまうのではないでしょうか?
 


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法華経 序品第一

 

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11-8

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コメント: 4
  • #1

    安田 和正 (土曜日, 07 3月 2015 23:41)

    『渡りに船、渡る船には鬼はなし?』

  • #2

    ぶっけん (月曜日, 07 11月 2016 23:26)

    いつも励まされる(^^♪

  • #3

    ぶっけん (火曜日, 08 11月 2016 16:37)

    声かけ一つで、心が和らぐ、視界が開ける(^^♪

  • #4

    ぶっけん (木曜日, 08 3月 2018 18:39)

    改善にはお金は必ずしも必要ではない。ましてお金を掛けない方が更に改善が上手く進むことがほとんどなのかもしれない。
    だから、改善に費やす無償な時間であってもとても貴重に思えてくるのだ。
    しかし、学生を終了して間もない通常の若い社会人にとっては本来の改善が何であるかなど知る由もないだろう。
    だから、一般に若い学生や社会人はのんびり新たな刺激を探すことしか能がないかのように日常をただ意味もなく過ぎ去らせている。
    もともと若い人々にとって失敗もまだまだ少なく実質的な大改善の必要性がそれほど多くないのだから、わざわざ自分改善のために時間を考える必要はないし、たとえ改善しようにも合理的に時間を使っていることにはならない。
     
    若い社会人が時間よりも収入を求めて就活に勤しむということは将来の貴重な労働収入を得るためなのだからしっかり自分自身の将来を見据える意味からももちろん重要であることに他ならないだろう。
    しかし、就活などは予め収入を貰ってしているわけではもちろんなく、自費を用いて時間を費やして自主的に行なっているわけだ。
    だから、若いうちの就活すら無駄だと言わざるを得ないのだ。
    では何が必要かと言えば、若いうちはどこでも良いからすぐ勤めてすぐ収入を得るということだけにつきると思う。
    そこで失敗しようと若いうちは勤め先がほとんど責任を持ってくれるから改善責任は直接若い本人には降りかかって来ない。
    つまり、若いうちは言われた通りに売り上げを出せば、どんな世代よりも最も収入だけに集中して働くことができるのだ。
     
    結局、若いうちから改善のために時間を引き伸ばしにする必要はない。
    必要以上の安定感など求める必要もない。
    その時間すべてを収入の為に用いることである。
    本日の富楼那彌多羅尼子は誰よりも若いわりにたいそう釈迦仏に誉められているが、前世から清らかな改善が行き届き過ぎていてほとんど現在の収入に結び付いていない決定的な欠点があると言えそうだ。
    誰もが若いうちから改善点は見つからない、だから時間のすべてを収入へ結びつけるべきが若さの真実だと思う。
    若いうちはせめて放っておいてあげよう!
    自分で改善に気付くまでだ。
     
    (ぶっけん成安田)