第10-13日 Vol.263  悉く是の諸惡を忍ばん 【勧持品第十三】(五十一~五十八行)


 
★★ きょうの謎!
 
その謎1:この偈を説く菩薩摩訶薩たちは、まるで羅刹女たちが説く陀羅尼神呪の

     ように怨み辛みを隠さない攻撃的な体制をとる誓言と見て良いのでしょ

     うか?
 
その謎2:この菩薩摩訶薩たちは屈辱を曝け出すことで辛さをわかってほしい願い

     と共にそれをあえて忍んで我慢しますという二重心理は、正直さを十分

     知ってもらいたいけれど、実際には正直に至ってないのではないでしょ

     うか?
 
 
■■第10-13日  Vol.263
 
 悉く是の諸惡を忍ばん
 
  【勧持品第十三】
  (五十一~五十八行)
 
■■今日の一偈一句
 
  シカ カク ゴトコトバ ナ   コ モロモロ  ビクトウ  リヨウ ムサボ モッ  ユエ
  而も是の如き言を作さん 此の諸 の比丘等は 利養を貪るを爲ての故に 
  
  ゲドウ ロンギ ト ミズカ コ キョウデン ツク   セケン ヒト オウワク  ミョウモン モト
  外道の論議を説く 自ら此の經典を作つて 世間の人を誑惑す 名聞を求
  
     モッ  ユエ  フンベツ  コ キョウ ト   ツネ ダイシュ ナカ ア   ワレ
  むるを爲ての故に 分別して是の經を説くと 常に大衆の中に在つて 我
  
  ラ ソシ   ホッ   ユエ  コクオウ ダイジン バラモン コジ  オヨ ヨ ビックシュ
  等を毀らんと欲するが故に 國王・大臣 婆羅門・居士 及び餘の比丘衆
  
   ムカ   ヒホウ   ワ アク ト    コ ジャケン ヒト ゲドウ ロンギ ト
  に向つて 誹謗して我が惡を説いて 是れ邪見の人 外道の論議を説くと
  
  イ    ワレラホトケ ウヤモ ユエ コトゴト コ ショアク シノ   ソ  カロ   ナンジ
  謂わん 我等佛を敬うが故に 悉く是の諸惡を忍ばん 斯れに輕しめて汝
  
  ラ  ミナ コ ホトケ   イ    カク ゴトキョウマン コトバ ミナマサ シノ  コレ
  等は 皆是れ佛なりと言われん 此の如き輕慢の言を 皆當に忍んで之を
  
  ウ
  受くべし

 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 しかもこのような言葉を作すでしょう この諸々の比丘等は 利供養を貪るこ
 
 とを目的に 外道の論議を説いている 自らこの経典を作っては 世間の人間
 
 を誑かすように惑わしている 名聞を求めたいが為に 分別を施してこの経を
 
 説くのであると 常に大衆の中に言いふらし 我等を妨害したいと思うが故に
 
  国王・大臣 婆羅門・居士 及び他の比丘衆に向って 誹謗して我が悪いよ
 
 うに説いて これぞ邪見の人である 外道の論議を説くと思わせる 我等は佛
 
 を敬うが故に ことごとくこの諸悪を忍びます それに対し軽々しく汝等は 
 
 皆これ佛であると言われたりすることでしょう このような軽々しく意地の悪
 
 い言葉を 皆まさに忍んでこのまま受け我慢いたします
  
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回は、釈迦に対して苛立ちを示すかのような八十万億那由他の菩薩摩訶薩たち
の発する誓言の偈二十行のうち五行目・六行目の部分でした。
 
その内容は、今後に立ち塞がる無知で利養の貪著に狂う悪比丘たちは偽善者を好
んで味方し、俗世間から恭敬を得る六通の阿羅漢の如しであり、悪心を懐き、常
に世俗の佛事を願い、その名声を閑静な修行場に仮て、好んで我等の過失を口外
する、ということでした。
 
今回は前回に続く偈の7行から12行目までであり、漢文に直すと次のようにな
ります。
 
 而作如是言 此諸比丘等 爲貪利養故 説外道論議
 
 自作此經典 誑惑世間人 爲求名聞故 分別於是經
 
 常在大衆中 欲毀我等故 向國王大臣 婆羅門居士
 
 及餘比丘衆 誹謗説我惡 謂是邪見人 説外道論議
 
 我等敬佛故 悉忍是諸惡 爲斯所輕言 汝等皆是佛
 
 如此輕慢言 皆當忍受之
 
しかもたとえばこのような言葉を言うでしょう この諸々の比丘等は 利供養を
貪るが為に 外道の論議を説く者たちである
 
自らにこの経典を作って 世間の人々を驚かして惑わせる 名聞を求めるが故に
分別してこの経を説くと
 
常に大衆の中に身を置いては 我等を阻止しようと願うがために 国王・大臣・
婆羅門・居士
 
及び他の比丘衆に向って 中傷して我が悪点を言いふらし これぞ邪見の人物と
思わせて 外道の論議を説く者であるとする
 
我等は佛を敬順するが故に しっかりとこの諸悪を忍んでいます これに付け込
んで軽薄に言う 汝等は皆これ佛であると
 
このような軽慢な言葉を 皆まさに忍んで受ける所存です 
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:この偈を説く菩薩摩訶薩たちは、まるで羅刹女たちが説く陀羅尼神呪
     のように怨み辛みを隠さない攻撃的な体制をとる誓言と見て良いので
     しょうか?
 
その謎2:この菩薩摩訶薩たちは屈辱を曝け出すことで辛さをわかってほしい願
     いと共にそれをあえて忍んで我慢しますという二重心理は、正直さを
     十分知ってもらいたいけれど、実際には正直に至ってないのではない
     でしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
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10-13

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コメント: 1
  • #1

    ぶっけん (金曜日, 13 2月 2015 21:42)

    我慢とは方便の基本概念、考えなくとも真実を得てから悟る不思議。