★★ きょうの謎!
その謎1:地獄・餓鬼・畜生及び阿修羅あることなく、また諸々の天・人を移して
他土に置くとは、そこにその後残された衆とは声聞・縁覚・菩薩の衆だ
けということになるのでしょうか?
その謎2:前回の娑婆世界範囲の一佛国土エリアだけでは足らず、残る東方の分身
諸佛すべてを容受するには更に八方国土すべてを変化させるくらい拡張
させる必要があるとは、それだけ予想もつかないほど多くの分身諸佛が
東方には意外と住んでいたということでしょうか?
■■第10-11日 Vol.261
八方に各 更に二百萬億那由他の國を變じて
【見宝塔品第十一】
(五十三~六十二行)
■■今日の一偈一句
カク ゴト テンデン サンゼンダイセンセカイ ヘンマン シカ シャカムニブツ イッポウショフン ミ
是の如く展轉して三千大千世界に遍滿せり。而も釋迦牟尼佛の一方所分の身に
オイ ナ オイマ ツ トキ シャカムニブツ ショフンジン ショブツ ユウジュ ホッ
於て、猶故未だ盡きず。時に釋迦牟尼佛、所分身の諸佛を容受せんと欲するが
ユエ ハッポウ オノオノサラ ニヒャクマンノクナユタ クニ ヘン ミナショウジョウ
故に、八方に各 更に二百萬億那由他の國を變じて、皆清淨ならしめたもう。
ジゴク ガキ チクショウオヨ アシュラ マタモロモロ テン ニン ウツ タド オ
地獄・餓鬼・畜生及び阿修羅あることなし。又諸の天・人を移して他土に置く。
ショケ クニマタ ルリ モッ ジ ナ ホウジュショウゴン キ タカ ゴヒャクユジュン シ ヨウ ケ
所化の國亦瑠璃を以て地と爲し寶樹莊嚴せり。樹の高さ五百由旬、枝・葉・華
カ シダイ ゴンジキ ジュゲ ミナタカラ シシ ザ タカ ゴユジュンシュジュ ショホウモッ
・果、次第に嚴飾せり。樹下に皆寶の師子座あり、高さ五由旬。種種の諸寶以
ショウキョウ マタダイカイ コウガオヨ モクシンリンダセン マカモクシンリンダセン テッチセン ダイテッ
て莊校とす。亦大海・江河及び目眞鄰陀山・摩訶目眞鄰陀山・鐵圍山・大鐵
チセン シュミセントウ ショセン オウ ツウ イチブツコクド ホウヂビョウジョウ タカラ
圍山・須彌山等の諸山の王なく、通じて一佛國土となって寶地平正なり。寶を
キョウロ マンアマネ ソ ウエ オオ モロモロ バンガイ カ ダイホウ コウ タ ショ
もつて交露せる幔遍く其の上に覆い、諸 の旛葢を懸け、大寶の香を燒き、諸
テン ホウケアマネ ソ ジ シ
天の寶華遍く其の地に布けり。
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1. 今 日 の 解 読 ! (苦)
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このように展轉(てんでん:繰り返して、連続して)して三千大千世界(さんぜ
んだいせんせかい:一の佛が教化する範囲の世界、これを単に世界と称する場合
もある)すべてに遍く満ちた。しかし釈迦牟尼佛の一方所分(いっぽうしょふん
:十方の内の一方、この場合は釈迦牟尼佛の所分、即ち所領している東方国土の
こと)の身に於て、なお未だ同様になり切れなかった。同時に釈迦牟尼佛は、自
らの分身の諸佛を容受したいと思うが故に、八方に各々更に二百万億那由他の数
の国を変化させ、皆清淨ならしめたのであった。そこには地獄・餓鬼・畜生及び
阿修羅あることなし。又諸々の天・人を移動させて他土に置く。所化(しょけ:
教化を受ける、調練を受けた者)の国はまた同じく瑠璃をもって地となし宝樹は
荘厳された。その樹の高さ五百由旬、枝・葉・華・果によって、次第に厳飾され
た。その樹下には皆宝の師子座あって、その高さは五百由旬。様々に諸々の宝を
もって莊校(しょうきょう:厳かに飾り立てる)とされる。また大海・江河及び
目眞鄰陀山・摩訶目眞鄰陀山(もくしんりんだせん・まかもくしんりんだせん:
伝説上の山の名)・鐵圍山・大鐵圍山(てつちせん・だいてつちせん:鐵圍山は
須弥山を囲む最も外側の山の名で小鐵圍山ともいう、大鐵圍山は恐らくその付近
にある山の名)・須彌山(しゅみせん:一の世界の中心をなす大山)等の諸山の
王はなく、一貫して一佛の国土となって宝の地は平正となった。宝をもつて交露
(きょうろ:宝玉をつらねた幔幕、玉の光が露の光を交えたようになるから交露
という)となる幔(まん:天幕)が遍くその地上に覆い、諸々の旛葢(ばんがい
:王者貴人などにさしかける傘の列)を懸け、大宝の香を焚き、諸天の宝華も遍
くその地に敷き詰まった。
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2. 今 日 の 説 法 ! (集)
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前回、変じて清淨化された娑婆世界へ十方の世界から各々一人の大菩薩を侍者と
して将いたる諸佛が来訪し、各々荘厳されたばかりの宝樹下の獅子座に着き、各
々が結跏趺坐されました。
今回は、前回の状況を順次繰り返して、三千大千世界すべてに諸佛は遍く満ち、
すでに用意した師子座は満席となりました。
されども釈迦牟尼佛の東方の所領する分の身に於ては、なお未だ師子座に着くこ
とができませんでした。
この時に釈迦牟尼佛は、この東方の分身の諸佛を容受したいと思ったために、八
方に各々更に二百万億那由他の国を変じて、皆清淨させました。
その八方の更に清淨された国土には地獄・餓鬼・畜生及び阿修羅は存在していま
せん。
また諸々の天神・人間を移動させて他土に置きました。
この新たに釈迦が変化させ拡張増幅した国はまた娑婆世界内の変化と同じく瑠璃
をもって地となし宝樹は荘厳されました。
その宝樹も同じくその高さ五百由旬、枝・葉・華・果により、次第に厳飾されま
した。
その樹下には皆宝の師子座があり、高さ五由旬。
様々な諸々の宝をもって厳かに飾り立てられました。
また大海・江河及び目眞鄰陀山・摩訶目眞鄰陀山という伝説上の山、そして鐵圍
山・大鐵圍山、その中央の須彌山等の諸山の王はなく、一貫して一佛国土となっ
て宝の地は平正でした。
宝玉を連ねて露の交じった光が煌めくような天幕が遍くその地上を覆い、諸々の
旛葢を懸け並べ、大宝の香を焚き、諸天の宝の華が遍くその地に敷き詰められま
した。
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3. 今 日 の 謎 ! (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
その謎1:地獄・餓鬼・畜生及び阿修羅あることなく、また諸々の天・人を移し
て他土に置くとは、そこにその後残された衆とは声聞・縁覚・菩薩の
衆だけということになるのでしょうか?
その謎2:前回の娑婆世界範囲の一佛国土エリアだけでは足らず、残る東方の分
身諸佛すべてを容受するには更に八方国土すべてを変化させるくらい
拡張させる必要があるとは、それだけ予想もつかないほど多くの分身
諸佛が東方には意外と住んでいたということでしょうか?
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安田 和正 (水曜日, 11 2月 2015 01:40)
釈迦自身は分身諸佛を意外と把握してない?・・知らぬ佛のお富さん♪