第10-5日 Vol.255  大小に稱うて 各々生長することを得 【薬草喩品第五】(五十二~五十六行)

法華経 薬草諭品第五

 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:一切の草木・諸樹に一律に一味だけの雨が潤すということは、その雨の

     量だけが各々の種類分別に応じているということでしょうか?
 
その謎2:ここでは草木・樹木などの植物の種類だけに限定して一切衆生のように

     喩えているのでしょうか?
 
 
■■第10-5日 Vol.255
 
 大小に稱うて 各々生長することを得
 
  【薬草喩品第五】
  (五十二~五十六行)
 
■■今日の一偈一句
 
  センゼン ケンコク ユウスイ  オ   トコロ  キモク ヤクソウ ダイショウショジュヒャッコクミュウケ
  山川・險谷の 幽邃に生いたる所の 卉木・藥艸 大小の諸樹 百穀苗稼 
 
  カンジャ ブドウアメ ウルオ トコロユタ  タ      ナ  カンヂアマネ ウルオ ヤクモクナラビ 
  甘蔗・蒲萄 雨の潤す所 豊かに足らざること無く 乾地普く洽い 藥木並
 
   シゲ  ソ クモ  イ  トコロ  イチミ ミズ  ソウ モク ソウリン ブンシタガ ウルオイ
  に茂り 其の雲より出ずる所の 一味の水に 艸・木・叢林 分に随つて潤
 
    ウ   イッサイショジュ ジョウチュウゲヒト  ソ ダイショウカノ   オノオノショウチョウ
   を受く 一切の諸樹 上中下等しく 其の大小に稱うて 各 生長するこ
 
    エ
  とを得
 
    
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 山川・谿谷の 幽邃(ゆうすい:ひっそりした奥深い)に生いたる所の 卉木
 
 ・薬草 さまざまな大小の諸樹 多種の穀物や苗稼(みょうけ:種から芽が出
 
 て間もない食べれる草木) 甘蔗(かんじゃ:砂糖きび)・蒲萄など 雨の潤
 
 す所 豊かに不足すること無く 乾いた地は普く水気を帯び 薬木は一同に茂
 
 り その雲より落ちてくる所の 一味の水に 草・木・叢林など その分類に
 
 随って潤いを受ける 一切の諸樹は 上中下(じょうちゅうげ:質的な区分の
 
 度合)等しく その大小の大きさに適って 各々が生長することを得ている
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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釈迦は前回に引き続き、偈を説いているところです。
 
前回の偈は、大弟子迦葉に対し、しっかりとこれを知るのだと前置きして、如來
とは一体どういうものであるのか一番の基本を教えているようです。
 
それは如來を大雨を降らす大雲に喩えるなら、その大雲は地上のすべてを覆い尽
くし、今にも地上のすべてを掴み取らんばかりに上空に君臨し、雷光が照り耀き、
雷音が四方に鳴り響く中、地上の衆生の気持ちはその怖ろしい大雲の到来を待ち
わびたようにすでにそれを悦び始めているというのです。
 
そしてその大雲から急に一斉に注ぐ豪雨は、地上普く同等に四方に降り下り、樹
木を流れ伝うようにして、陸地を無量の潤いに充たすというイメージであること
を釈迦如來はここで言っています。
 
さて今回、釈迦は更に続けて次のように説きました。

 山奥の川や谿谷などの 秘境地に原生しているような 草や木・薬草・大小さ
 
 まざまな諸樹 多種の穀類や苗類 砂糖きび・蒲萄などを 雨の潤いをもたら
 
 す所は 豊かさが不足することなく 乾いた地は普く湿潤し 薬草は一律に生
 
 い茂り その雲から降り落ちる所の 一味の水に 草・木・雑木林などの そ
 
 の分に随って潤いを受ける 一切の諸樹は 格付けの上中下は平等に その大
 
 きさの大小に準じて 各々の生長が成されている
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:一切の草木・諸樹に一律に一味だけの雨が潤すということは、その雨
     の量だけが各々の種類分別に応じているということでしょうか?
 
その謎2:ここでは草木・樹木などの植物の種類だけに限定して一切衆生のよう
     に喩えているのでしょうか?
 


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法華経 序品第一

 

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10-5

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コメント: 2
  • #1

    安田 和正 (木曜日, 05 2月 2015 00:22)

    独裁者と救世者の両面持ち合わせなければならない特異希な如來の本質。

  • #2

    ぶっけん (火曜日, 09 10月 2018 17:25)

    日本の下町を見直す。
    それはもう一度学び直すということなのです。
    下町とは過ぎ去った情緒という意味ではありません。
    娑婆と同じく現状のルールが最高に複雑であり将来のみに期待を賭ける解明地区なのです。