★★ きょうの謎!
その謎1:恵みの大雲とは、有を破して無に戻す大雲でしょうか?それとも佛の智
慧を与える大雲でしょうか?
その謎2:衆生の一切すべてが悦豫(満足)できれば、有が消滅し無に帰するとい
うことでしょうか?
■■第9-5日 Vol.228
雨普等にして 四方倶に下り
【薬草喩品第五】
(四十八~五十二行)
■■今日の一偈一句
カショウマサ シ タト ダイウン セケン オコ アマネ サイ オオ エウン
迦葉當に知るべし 譬えば大雲の 世間に起つて 遍く一切を覆うに 慧雲
ウルオイフク デンコウテ カガヤ ライショウトオ フル シュ エッチョ ニッコウオオ
潤を含み 電光晃り曜き 雷聲遠く震いて 衆をして悦豫せしめ 日光掩い
カク ジ ウエショウリョウ アイタイスイフ ジョウラン ゴト ソ アメフトウ
蔽して 地の上清涼に 靉靆垂布して 承攬すべきが如し 其の雨普等にし
ホウトモ クダ ルジュ ムリョウ ソツドミ ウルオ
て 四方倶に下り 流樹すること無量にして 率土充ち洽う
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1. 今 日 の 解 読 ! (苦)
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迦葉しっかりと知るのだ 例えば大雲の 世間の空に発生し 遍く一切を覆う
ことであれば 恵みの雲は潤いを含み 雷光照り耀き 雷音遠く響いて 衆生
に対して悦楽せしめ 日光を塞ぎ隠して 地の上空は清涼に 靉靆(あいたい
:棚引くように・覆うように)重層にのし掛かって 承攬(じょうらん:手で
とる・掴み取る)し尽すが如し その雨は普く均等にして 四方一斉に降り下
り 樹木を伝い流れ潤いそそぐこと無量にして 率土(そつど:陸地の続く限
り)充ち潤う
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2. 今 日 の 説 法 ! (集)
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釈迦は前回に引き続き、偈を説いているところです。
前回、釈迦が迦葉に対し説き始めたこの偈の内容は、有を破壊する法王がこの世
の中に現れたとしても古来から如来はただそれをしばらく観ていて、法王の裁き
を黙って尊重しているのであり、決して速やかに如来の真実は示さないというこ
とを、もしも智者が聞けばそのまま素直に信解し、無知者が聞けば疑惑と動揺を
生じ、長らく希望を失うのだと教えてます。
釈迦はそのためにも迦葉に、その者の力に応じた説法を用いて、各々の因縁種類
に応じた健全な見解を得させてあげる必要がある、と説いていました。
今回、釈迦は続けて次のように説いています。
迦葉よしっかりと知るのだ 喩えとして大雲が 一切世間の上空を覆いだし、
恵みのその雲は潤いを豊富に含み 雷光がにわかに照り耀き 雷音は遠くを震
わせて 衆生の気持ちを悦ばしめて 日光を遮り隠して 地面上空を清涼に
雲棚引くよう重層にして 一切世間を鷲掴みにするが如し その豪雨は普く同
等にして 四方一斉に降り下り 樹木を流れ伝うこと無量にして 陸地続く限
りに充ち潤う
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3. 今 日 の 謎 ! (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
その謎1:恵みの大雲とは、有を破して無に戻す大雲でしょうか?それとも佛の
智慧を与える大雲でしょうか?
その謎2:衆生の一切すべてが悦豫(満足)できれば、有が消滅し無に帰すると
いうことでしょうか?
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安田 和正 (日曜日, 04 1月 2015 22:58)
火の生命から水の生命へ、新たな無の誕生。
ぶっけん (土曜日, 05 9月 2015 20:15)
知能犯の謎は解けた。
ぶっけん (土曜日, 05 9月 2015 20:32)
毎日少しずつ飛ばして読む。
ぶっけんの世間の風だより (金曜日, 05 1月 2018 13:29)
世間の空からやって来る如来の全貌とは、雨を大量に含んだ大雲の如く、電光照り輝き、雷音遠く鳴り響き、衆生を快悦させ、日光を塞ぎ隠して、上空を清涼に厚く低くのしかかり、手でつかみ取れるような低い上空から雨を均等に降らすというのです。
なぜか、はっきり宇宙から大王が降りてくるといった感じですね。
しかし、本当に如来と衆生の関係にはこのような状況がやって来るのかもしれません。
(ぶっけん安成)