第7-7日 Vol.175  十六の子あり、第一を智積という 【化城諭品第七】(三十三~四十一行)

法華経 化城諭品第七


★★ 今日の謎!
   
その謎1:大通智勝佛も元は王だったのでしょうか?
 
その謎2:十六王子が佛所に往詣することを母親たちはなぜ涕泣したのでしょう?
 
その謎3:転輪聖王とはどういう王なのでしょう?
  

  

■■第7-7日 Vol.175
 
 十六の子あり、第一を智積という
 
  【化城諭品第七】
  (三十三~四十一行)
 
■■今日の一偈一句
 
 モロモロ ビク ダイツウチショウブツ ショウコウ ス ショブツ ホウイマ ゲンザイゼン  アノクタ ラ ミャク
 諸 の比丘、大通智勝佛十小劫を過ぎて諸佛の法乃し現在前して、阿耨多羅三藐三
 
 ボダイ ジョウ     ソ ホトケイマ シュッケ       トキ    ミコ   ソ ダイ
 菩提を成じたまいき。其の佛未だ出家したまわざりし時に十六の子あり。其の第一
 
   ナ  チシャク    ショシオノオノシュジュ チンニガンコウ グ  チチ アノクタ ラ ミャク ボダイ
 をば名を智積という。諸子各 種種の珍異玩好の具あり。父阿耨多羅三藐三菩提を
 
 ジョウ    エ     キ   ミナショチン ス  ブッショ オウケイ  ショモタイキュウ  シタガ
 成ずることを得たもうと聞いて、皆所珍を捨てて佛所に往詣す。諸母涕泣して随つ
 
  コレ オク  ソ  ソテンリンジョウオウ   ダイジンオヨヨ   マンノク  ニンミン  ミナトモ イニョウ
 て之を送る。其の祖轉輪聖王、一百の大臣及び餘の百千萬億の人民と、皆共に圍繞
 
   シタガ ドウジョウイタ コトゴト ダイツウチショウニョライシンゴン   クヨウ クギョウ ソンジュウサンダン
 して随つて道場に至る。咸 く大通智勝如來に親近して、供養・恭敬・尊重・讃歎
 
         ホッ  イタ オワ  ズメン ミアシ ライ ホトケ メグ オ ワ  シン ガッショウ
 したてまつらんと欲し、到り已つて頭面に足を禮し、佛を繞り畢已つて一心に合掌
 
   セソン センゴウ  ゲ モッ ジュ  モウ
 し、世尊を瞻仰して偈を以て頌して白さく
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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諸々の比丘たちよ、大通智勝佛は十小劫を過ぎて諸佛の法をようやく現在前(げんざ
 
いぜん:今、明白になる)して、阿耨多羅三藐三菩提を成就されたのだ。その佛が未
 
だ出家していない時代に十六人の子が居た。その第一子とは名を智積という。諸子ら
 
は各々多種多彩な珍しく変わった遊びの道具や才能を持っていた。父が阿耨多羅三藐
 
三菩提を成就することを達成したと聞いて、皆所有の珍具を捨てて佛所に往詣するこ
 
とになった。諸母らは涕泣(たいきゅう:涙を流して泣くこと)して従うままにこれ
 
を見送った。その祖である転輪聖王も、一百の大臣及びその他の百・千・万・億の人
 
民と、皆共に一つの集団をなして従うままに道場まで到着した。誰もがことごとく大
 
通智勝如来に親近して、供養・恭敬・尊重・讃歎してみたいと願い、佛前近くまで到
 
り終えると頭を足元まで下げてお辞儀をし、佛の存在を確認し終わって一心に合掌し、
 
世尊を瞻仰(せんごう:眺め仰ぐ)して偈をもって頌(じゅ:偈に同じ・讃嘆の詩)
 
して申された
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回は、大通智勝佛のために、刀利天が菩提樹下に師子座を用意したり、梵天王がさ
まざまな新しい天華を降らしこの世を浄化し、また四天王は天鼓を撃ち鳴らし、その
他の諸天は天の伎楽をなして、各々に十小劫の間、絶え間なく佛への供養が続いてい
ました。
 
そして今回、釈迦は諸々の比丘たちへ言いました。
そのような諸天の待遇を受けた大通智勝佛はこのように十小劫を過ぎた頃、ようやく
諸佛の法がそろそろ明らかになってきて、阿耨多羅三藐三菩提を成就できたらしいの
です。
 
なお、その大通智勝佛がまだ出家しなかった時に十六人の子が居たそうです。その第
一子の名前を智積といって、その十六人の諸子らは皆各々に珍異玩好といって、趣き
のある特殊で才能豊かな特徴を持っていたそうです。
 
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しかし、父が阿耨多羅三藐三菩提を成就することが得られたと聞くと、皆その保持し
ていた珍しい才能を捨てて佛所に往詣したのでした。
その際に諸母は涙して泣き崩れながらも従わされるままにこれらを見送ったそうです。
 
この十六王子の祖父に当たる転輪聖王もまた、一百の大臣およびその他百千万億の人
民と皆共に一集団の行列をなして道場に至ったそうです。
 
そしてことごとく大通智勝佛に親近して、供養・恭敬・尊重・讃嘆し奉りたいと願い、
佛前に至り終わると顔を足元まで付けて礼をして、佛を拝観し終って一心に合掌をし
て、世尊を眺め仰いで偈頌を申し上げたのでした
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:大通智勝佛も元は王だったのでしょうか?
 
その謎2:十六王子が佛所に往詣することを母親たちはなぜ涕泣したのでしょう?
 
その謎3:転輪聖王とはどういう王なのでしょう?
 

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法華経 序品第一

 

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7-7

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コメント: 9
  • #1

    安田 和正 (金曜日, 07 11月 2014 00:26)

    創造の神は依然として佛よりも最初の親であるということになるのでしょう。

  • #2

    ぶっけん (火曜日, 07 11月 2017 10:02)

    王家を出家して仏道に入信したのは釈迦だけではなく他の多くの仏も王家から出家してから成仏しているのです。
    今日の化城品の大通智勝仏もまた元は王家の王様でした。
    そして、その大通智勝仏に16人居た王子たちも皆出家して成仏したのです。
    その16王子のうちの一人が釈迦であったことはわかりますね。
     
    そして釈迦はその後何度も生まれ変わってその都度同様に王家に生まれては出家して何度も成仏をしているということになっているのです。
    ところで、多くが成仏を目指すためには王家を出家しなければならなかったことや、釈迦がまだ存在した頃には世界中どこにも神や仏と共存できていた王家が今の時代はほとんど失われている現実についてその意味を今後重要問題として真剣に推理して行ってみませんか?
     
    (ぶっけん)

  • #3

    ぶっけん成安田 (金曜日, 06 7月 2018 18:04)

    修行の道には入口門があれば出口門も別にあるのだ。
    修行とは後戻りが出来ないために家の玄関のように出入り共有の門ではないのが正式だ。

  • #4

    ぶっけん成安田 (土曜日, 07 7月 2018 11:29)

    真実への道とは
    真実を悟る修行の方法であり
    真実を必ず覚れる確信のある者である

  • #5

    ぶっけん成安田 (土曜日, 07 7月 2018 11:45)

    大通智勝仏の十六王子の中の一人に阿弥陀仏になった王子がいました。
    十六人ほとんどが成仏したらしいですが、一番最後に成仏したのが釈迦牟尼仏でした。
    鎌倉時代の親鸞聖人が求めた成仏はお釈迦様の成仏以前からあった阿弥陀仏の極楽浄土だったのでしょう。
    極楽浄土とはきっと天神が住むという天国のことであり、神と自由を分かち合えるというものだったのでしょう。

  • #6

    ぶっけん成安田 (金曜日, 13 7月 2018 16:57)

    進みやすいがために休息に二涅槃を説く。
    しかし、未だ真の涅槃に非ず。
    いずれ休息を捨てよ!
    ゴールは近し。

  • #7

    ぶっけん成安田 (金曜日, 13 7月 2018 17:22)

    大通智勝仏の十六王子の中の一人に阿弥陀仏になった王子がいました。
    十六人ほとんどが成仏したらしいですが、十六番目に成仏したのが釈迦牟尼仏でした。
    鎌倉時代の親鸞聖人が求めた成仏はお釈迦様の成仏以前からあった阿弥陀仏の極楽浄土だったのでしょう。
    極楽浄土とはきっと天神が住むという天国のことであり、神と自由を分かち合えるというものだったのでしょう。

  • #8

    NariYasu (火曜日, 16 7月 2019 08:31)

    お釈迦様が言った弟子たちへの最後の言葉、
    「変化対応せよ!」とは、

    とにかく進め!ということですね

  • #9

    NariYasu (火曜日, 16 7月 2019 08:32)

    仏様だけは同じ場所でじっと動かず座っていますね。
    しかし、仏道とは厳しい道を歩んで少しでも前に進んで行かなければ修行とはいえないのです。
    正しい道を歩むにはあまりに厳しすぎるので仏様は歩む人々へ少しずつ様々な方便を与えます。
    仏様がかつて歩んで修行した道、それが仏道であり成仏を達成した道です。
    一歩一歩、仏様の方便を踏み固めながら、その先にしかない真実を目指して、さあ歩み始めましょう!