★★ 今日の謎!
その謎1:分身の諸佛とは如来の使い人のことでしょうか?
その謎2:十方に居る分身の諸佛を一箇所に還し集めるとはどういう重要な理由があってそ
うするのでしょうか?
■■第6-11日 Vol.151
是の多寶佛深重の願います
【見宝塔品第十一】
(二十八行~三十六行)
■■今日の一偈一句
コ トキ ダイギョウセツボサツ ニョライジンリキ モツ ユエ ホトケ モウ モウ セソン ワレラネガ
是の時に大樂説菩薩、如來の神力を以ての故に、佛に白して言さく、世尊、我等願
コ ブッシン ミ ホツ ホトケ ダイギョウセツボサツマカサツ ツ
わくは此の佛身を見たてまつらんと欲す。佛、大樂説菩薩摩訶薩に告げたまわく、
コ タホウブツジンジュウ ガン モ ワ ホウトウ ホケキョウ キ タメ ユエ ショブツ ミマエ
是の多寶佛深重の願います。若し我が寶塔、法華經を聴かんが爲の故に諸佛の前に
イ トキ ソ ワ ミ モツ シシュ シメ ホツ カ ホトケ フンジンショ
出でん時、其れ我が身を以て四衆に示さんと欲することあらば、彼の佛の分身の諸
ブツ ポウセカイ マシマ セッポウ コトゴト ショ カエ アツ シコウ ノチ ワ ミ
佛十方世界に在して説法したもうを、盡 く一處に還し集めて、然して後に我が身
スナワ シュツゲン ダイギョウセツ ワ フンジンショブツ ポウセカイ ア セッポウ モノ イママサ
乃ち出現せんのみ。大樂説、我が分身の諸佛十方世界に在つて説法する者を、今當
アツ ダイギョウセツホトケ モウ モウ セソン ワレラマタネガ セソン フンジンショブツ
に集むべし。大樂説、佛に白して言さく、世尊、我等亦願わくは世尊の分身の諸佛
ミ ライハイ クヨウ ホツ
を見たてまつり禮拝し供養せんと欲す。
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1. 今 日 の 解 読 ! (苦)
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この時に大樂説菩薩は、多宝如來の神力を興味深く思うが故に、佛に白して言さく、
世尊さま、我等願わくはこの多宝如来の佛身を見たてまつりたく思います。佛は、大
樂説菩薩摩訶薩に告げられた、この多宝佛には深重の願があるのです。もし我が宝塔
が、法華経を聴こうとする為を理由に諸佛の前に出現する時、その佛により我が身を
用いて四衆に示したいと要望することがあれば、その佛の分身の諸佛が十方世界に所
在しながら説法しているところを、ことごとく一箇所に元のように集めて、それから
後に我が身は約束どおり出現することにしよう。大樂説よ、我が分身の諸佛である十
方世界に所在して説法する者を、今本当に集めてみせるぞ。大樂説は、佛に白して言
さく、世尊さま、我等は更に願わくは世尊さまの分身の諸佛を見たてまつり礼拝し供
養したいと望みます。
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2. 今 日 の 説 法 ! (集)
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大楽説菩薩は、釈迦からこの宝塔の中に居る多宝如来はもし法華経を説く者があれば、
その場所にこの宝塔にて地より出現し、その中から善哉善哉と音声を出して説法者を
誉める約束をしている如来であることを説明されると、是非、その多宝如来の佛身を
見てみたいと皆が望んでいますと釈迦へお頼みしました。
すると釈迦は、更に説明を加えて、この多宝佛には深く重い願いがあるのですと伝え、
多宝佛はその願いをこのように言っていたのです。
『もし我が宝塔が、法華経を聴こうとする理由で諸佛の前に出現しようとする時、そ
の時に我が身を用いて四衆の者たちへ示したいという佛の要望があらば、その佛の分
身の諸佛として十方世界に所在しながら説法している説法者を、ことごとく一箇所に
それらが元居たように集めて、それから後に我が身は速やかに出現するであろう』と。
そして釈迦は大楽説に言いました。
『我が分身の諸佛として十方世界に所在して説法する者たちを、今確かに集めるぞ』
と。
大楽説はそれを聞いて、釈迦に申されました。
『世尊さま、我等は更に願わくは世尊の分身の諸佛を見立てまつり礼拝し供養するこ
とを望みます』と。
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3. 今 日 の 謎 ! (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
その謎1:分身の諸佛とは如来の使い人のことでしょうか?
その謎2:十方に居る分身の諸佛を一箇所に還し集めるとはどういう重要な理由があ
ってそうするのでしょうか?
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ぶっけん (水曜日, 11 10月 2017 09:50)
今日は見宝塔品といって多宝如来が安置されている多宝仏塔についてです
この品にはいつの間にか豪勢な多宝仏塔が地底から出現して天高く空中に浮かび上がっているシーンからいきなり始まります
これは突如まるで非現実な夢を見せられているようであり、夢の中で未知なる未来情景を見せられているようですよね
ところで、夢を実現させるとか、まだ見ぬ未来を作ったり切り開くことは私たちの力でできるのでしょうか?
その夢の中であるかのような現実が法の中というものなのでしょうか
住職であり多くの著書を出版されていた松原泰道さんが101歳で亡くなられる数カ月前に書かれた『日本人への遺言』の中で、「運命を切り開くなんてことはできないんじゃないかな。人生はもっと大きな流れの中にある」と言っておられます
近頃は私もそう思えるようにようやくなれました
「未来」とは未だ来ないというわけで、この先から自ずとやって来るのが未来であるから、未来とはこちらから会いに行くというより訪れてくるという考えがスタンダードであったと気付かされるのではないでしょうか
(ぶっけん)