第6-5日 Vol.145  如來の説法は一相一味なり 【薬草喩品第五】(三十~三十六行)



★★ きょうの謎!
   
その謎1:一相一味とは、一つのグループの統率された仲間という意味でしょうか?
   
その謎2:衆生は法による功徳を自らは覚知せずとは、如来のみが一方的かつ独裁的
     に歓喜させ静養させたりして、各々の成長を左右しているということなの
     でしょうか?

 

    
■■第6-5日 Vol.145  
 
 如來の説法は一相一味なり
 
  【薬草喩品第五】
  (三十~三十六行)
 
■■今日の一偈一句
 
 ニョライ セッポウ  ソウ ミ   イワユル ゲダツソウ リソウ メッソウ   クキョウ   サイシュチ
 如來の説法は一相一味なり。所謂、解脱相・離相・滅相なり。究竟して一切種智に
 
 イタ  ソ シュジョウ  ニョライ  ホウ キ   モ  タモ ドクジュ セツ ゴトショウギョウ
 至る。其れ衆生あつて如來の法を聞いて、若しは持ち読誦し説の如く修行するに、
 
 エ トコロ クドクミズカカクチ    ユエ イカ  タダニョライ       シュジョウ シュソウ タイ
 得る所の功徳自ら覺知せず。所以は何ん、唯如來のみあつて、この衆生の種相・體
 
 ショウ ナニ ジ ネン  ナニ ジ シ  ナニ ジ シュ  イカ  ネン  イカ  シ   イカ
 性、何の事を念じ・何の事を思し・何の事を修し・云何に念じ・云何に思し・云何
 
  シュ  ナニ ホウ モッ ネン  ナニ ホウ モッ シ   ナニ ホウ モッ シュ  ナニ ホウ モッ
 に修し・何の法を以て念じ・何の法を以て思し・何の法を以て修し・何の法を以て
 
 ナニ ホウ ウ       シ  シュジョウ シュジュ ジ ジュウ  タダニョライ     ジツ
 何の法を得ということを知れり。衆生の種種の地に住せるを、唯如來のみあつて實
 
  ゴト コレ ミ ミョウリョウムゲ
 の如く之を見て明了無礙なり。
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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如來の説法は一相一味(いっそういちみ:一つの形態に一つの仲間の本質)である。
 
いわゆる、解脱相(げだつそう:苦や迷の因縁から免れた本質)・離相(りそう:煩
 
悩から離れた本質)・滅相(めっそう:涅槃の本質)のことである。究竟(くきょう
 
:帰結する、結果する、最後に到達する所、究極)して一切種智(いっさいしゅち:
 
佛の有する最高の完全無欠な智慧、佛智)に至る。たとえば衆生あって如來の法を聞
 
いて、或いは受持読誦し説のように修行しても、得た所の功徳を自らに覚り知ること
 
はない。それはなぜならば、ただ如來のみが居て、この衆生の種相・体性を知り、何
 
事を念じ・何事を思し・何事を修行し・どのように念じ・どのように思し・どのよう
 
に修行し・何法を用いて念じ・何法を用いて思し・何法を用いて修行し・何法を用い
 
て何法を得るということを知っているためだ。衆生がさまざまな種類の土地に住して
 
いようと、ただ如來のみが居て如実の通りこれを見て明了に自由自在に分別している
 
のである。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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この世のさまざまな大樹・小樹・薬草などの衆生は一斉に同じ一つの法の雨を承け、
各々の種類に応じて生長することを得るように、如来の説法、即ちただ一つの法の雨
とそれを受ける多種の衆生の関係は一相一味なのであると釈迦如来は教えています。
 
いわゆるそれは、解脱相・離相・滅相であると言っています。
そして、それらが最終的に到達する所、即ち帰結して一切種智(完全無欠な佛智)に
至るのであるそうです。
 
ある衆生が、如来の法を聞いて、たとえば受持・読誦して法の説の如くに修行したと
しても、その法の雨から得るのはどのような功徳であるかは自らは覚知はしないと言
っていますね。
 
それはなぜかといえば、ただ如来のみが説法を支配し、その法を聞く衆生の種類・体
質別において、どういう事を願い・どういう事を思い・どういう事を修行し・どのよ
うにして願い・どのようにして思い・どのようにして修行し・どの法によって願い・
どの法によって思い・どの法によって修行し・どの法によってどの法を得るというこ
とを知っているからだそうです。
 
衆生がさまざまな地に居住している状態を、ただ如来のみが把握し、現実のありのま
まにこれを見て明瞭に完了された完全無敵が如来の説法であると言っています。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:一相一味とは、一つのグループの統率された仲間という意味でしょうか?
   
その謎2:衆生は法による功徳を自らは覚知せずとは、如来のみが一方的かつ独裁的
     に歓喜させ静養させたりして、各々の成長を左右しているということなの
     でしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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6-5

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コメント: 3
  • #1

    ぶっけん (木曜日, 05 10月 2017 09:26)

    私たちの古代の歴史には四大文明というものがあり、今さら私はエジプト文明、インダス文明、そしてあの人はメソポタミア文明、或いは黄河文明などだとは言っていられません
    世界四大文明と言えど、それはすべて同じ一相一味(一つの性質、趣向)なのであり、どの文明にも降り注ぐ雨は一律に一相一味であり各々に応じた潤いを生じたのです
    そしてその一相一味を例えれば雨であり、解脱相・離相・滅相そして最終的に一切種智に至る雨への恵みの考え方を示し、それが四種混合変化を起こして一つへ到達、つまり帰着しているということなのです
    (ぶっけん)

  • #2

    ぶっけん (木曜日, 05 10月 2017 11:16)

    全ての違いを合併させて整理する、部分部分を優先に整理してもまとまらない、それが大乗の考え方である
    此岸に居ながらに彼岸を見せる釈迦の仕組みはお互いの岸を混合させる合併を意味すると思う
    それが大乗への帰着である

  • #3

    ぶっけん (木曜日, 05 10月 2017 11:34)

    古代の世界四大文明は世界二大宗教の復活と成長により滅んだ
    それは最終的にキリスト教と仏教が混合した一つに帰着しなければならないことを意味している