第6-2日 Vol.142  一心に共に思求すとも 【方便品第二】(二十九~三十七行)



 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:佛の智慧を量り知ることは、一部の信力堅固な菩薩という位の肩書きがない限

     り、それ以外はどんな者であっても一切誰も知り得ることはないということで

     しょうか?
   
その謎2:不退転の地位にある菩薩は知り得なくて、信力堅固な菩薩は知り得るとはどうい

     うことなのでしょう?
  
 
■■第6-2日 Vol.142
   
 一心に共に思求すとも
 
 【方便品第二】
 (二十九~三十七行)
 
  
■■今日の一偈一句
  
  タトイジッポウ ミ    ミナシャリホツ ゴト  オヨ ヨ モロモロ  デシ マタジッポウクニ
  正使十方に滿てらん 皆舍利弗の如く 及び餘の諸 の弟子 亦十方の刹に
 
  ミ    オモイ ツ   トモ タクリョウ    マタマタ シ  アタ   ビャクシブツ リ
  滿てらん 思を盡くして共に度量すとも 亦復知ること能わじ 辟支佛の利
 
  チ     ムロ サイゴシン   マタジッポウカイ ミ   ソ カズチクリン ゴト
  智にして 無漏の最後身なる 亦十方界に滿ちて 其の數竹林の如くならん
 
   コ  ラトモ イッシン  オクムリョウコウ オイ  ホトケ ジッチ オモ   ホッ    ヨ
   斯れ等共に一心に 億無量劫に於て 佛の實智を思わんと欲すとも 能く
 
  ショウブン シ       シンボッチ ボサツ   ムシュ ホトケ クヨウ  モロモロ ギシュ
  少分をも知ることなけん 新發意の菩薩の 無數の佛を供養し 諸 の義趣
 
   リョウダツ マタ ヨ ホウ ト     トウマ チクイ ゴト    ジッポウクニ ジュウマン
  を了逹し 又能く法を説かんもの 稲麻竹葦の如くにして 十方の刹に充滿
 
     イッシン ミョウチ モッ  ゴウガシャコウ オイ コトゴト ミナトモ シリョウ   ブッチ
  せん 一心に妙智を以て 恒河沙劫に於て 咸く皆共に思量すとも 佛智を
 
  シ   アタ    フタイ モロモロ ボサツ ソ カズゴウジャゴト    イッシン トモ
  知ること能わじ 不退の諸 の菩薩 其の數恒沙の如くにして 一心に共に
 
  シグ    マタマタ シ   アタ
  思求すとも 亦復知ること能わじ
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 正使(たとい:主任である使者、派遣上席者)が十方すべてに配置配備し尽く
 
 されていて 皆が舍利弗に等しく 及びその他の諸々の声聞弟子も 一緒に十
 
 方の刹(くに:佛塔を中心とした国、佛国土)に完全配備され尽くされ 思い
 
 を尽くして共に研究を勤しもうとも それですら知ることはできない 辟支佛
 
 の利智があって 無漏の最後身なる者を 同様に十方界に完全配備し尽くし 
 
 その数は竹林のように密集させて それらの者たちが共に一心に 億無量劫の
 
 間 佛の真実の智慧を思い起こそうと願うとも 正しく僅かをも知ることはな
 
 い 新發意(しんぼっち:新たに悟りを求める意を起こすこと)の菩薩が 無
 
 数の佛を供養し 諸々の義趣を熟知達成し また正しく法を説く者が 稲麻竹
 
 葦(とうまちくい:多くの人や物が入り乱れるように群がっているさま。また、
 
 何重にも取り囲まれているさま。稲・麻・竹・葦あしが群生している様子)の
 
 如くにして 十方の刹に充満して 一心に妙智をもって 恒河沙劫の間 目い
     
 っぱい皆共に思量するとも 佛の智慧を知ることはできない 不退転の諸々の
 
 菩薩が その数を恒沙の如くにして 一心に共に思求するとも それでもまだ
 
 知ることはできない
       
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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皆が舎利弗のように真剣に心から真実を望み、その為に皆で力を合わせたり、ま
た更に、十方世界に皆舍利弗のような正しき心得ある者のみならず、その他の諸
々の弟子も合わせて十方の佛国土全体に満たして、共に思いを尽くして研究に勤
しもうとも佛の智慧を測ることはできない。
   
また、辟支佛の位にある理知をもち、煩悩を解決できた最後身の者が、また十方
世界全体に竹林のようにその数を満たしたとして、それらが共に一心になって、
億無量劫の間、佛の真実の智慧を考えたいと願うとも、何ら僅かですらも知るこ
とはない。
   
また、新たに悟りを得ようと決意した心の新鮮な菩薩が、無数の佛を供養して、
さまざまな義の種類を知り尽くし、その上に正しく法を説く者が、稲・麻・竹・
葦の群生する如くにして密集し十方世界を満たし、一心に妙智の力で、恒河沙の
間、目いっぱいに皆共に思量したとしても佛智を知ることはできない。
   
また、もう二度と心の挫けることのない段階に生きる不退転のさまざまな菩薩が、
その数を恒沙の如く集結して、一心に思い求めようとも、それすらも佛智を知る
ことはできない。
   
以上のような、人だけの知恵の数をどれほど結集して団結して、そしてどんなに
永遠な長い期間をかけて知恵を絞っても佛の真実の智慧は計り知れないことであ
ると、釈迦は舍利弗に対し、ことごとく説明したのでした。
  
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:佛の智慧を量り知ることは、一部の信力堅固な菩薩という位の肩書き
     がない限り、それ以外はどんな者であっても一切誰も知り得ることは
     ないということでしょうか?
   
その謎2:不退転の地位にある菩薩は知り得なくて、信力堅固な菩薩は知り得る
     とはどういうことなのでしょう?
 



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法華経 序品第一

 

★★ 今日も、お読みいただきありがとうございました ★★
 
本日品の続き解明文、【今日の謎!シリーズの答え、解説など詳細満載】
 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん成安田 (月曜日, 02 10月 2017 07:57)

    釈迦の大弟子舎利弗は法華経の中でも一番最初に呼び出され、方便の修行を貫き通すことを命じられています
    それは何故でしょう?
    通常の弟子たちは皆、釈迦から第一仏乗の真実のみを貫けと指導されています
    それがなぜか舎利弗だけは第三仏乗の方便修行を命ぜられているのです

    これは難しく考える必要はありません
    ただ、舎利弗は長い歳月をかけるだけでまだまだ修行をしっかり熟せていなかったためが理由なのです

    (ぶっけん成安田)

  • #2

    ぶっけん成安田 (月曜日, 02 10月 2017 08:05)

    修行僧だからと己惚れて過ごしてきたことを先ず最初に激しく叱っている指導力であり、これが法華経の始まりです�