第6-1日 Vol.141  東方萬八千の世界を照したもう 【序品第一】(三十五~四十四行)



 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:釈迦が放った眉間白毫相の光とは、今居る位置から更に東の方角の方へ向けて直

     線状に放ったものでしょうか?それとも、今居る位置が十方世界の中の東方に

     あって、その東方の中心から東方内全体に周遍するすべての国々に放射状に放っ

     たものでしょうか?
   
その謎2:此の世界、彼の土といった表現は、此岸・彼岸を意味すると思えますが、この彼

     岸の状況を見せるということにはどういう意味があるのでしょうか?
  
 
■■第6-1日 Vol.141
   
 東方萬八千の世界を照したもう
 
 【序品第一】
 (三十五~四十四行)
  
 
■■今日の一偈一句
  
 ソ トキ  エチュウ ビク ビクニ  ウバソク  ウバイ テン リュウ ヤシャ ケンダツバ アシュ
 爾の時に會中の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷・天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修
 
 ラ  カルラ  キンナラ  マゴラガ  ニン ヒニンオヨ モロモロショウオウ テンリンジョウオウ コ モロモロ
 羅・迦樓羅・緊那羅・摩侯羅伽・人・非人及び諸の小王・轉輪聖王、是の諸の
 
 ダイシュミゾウウ     エ  カンギ ガッショウ イッシン ホトケ ミ       ソ トキ
 大衆未曾有なることを得て、歡喜し合掌して一心に佛を觀たてまつる。爾の時
 
  ホトケミケンビャクゴウソウヒカリハナ   トウホウマンハッセン セカイ テラ     シュヘン
 に佛眉間白毫相の光を放つて、東方萬八千の世界を照したもうに周遍せざるこ
 
     シモアビジゴク イタ  カミ アカニタテン  イタ  コ  セカイ オイ コトゴトカ ド
 となし。下阿鼻地獄に至り、上阿迦尼叱天に至る。此の世界に於て盡く彼の土
 
  ロクシュ シュジョウ ミ マタカ ド ゲンザイショブツ ミ オヨ ショブツ ショセツキョウホウ キ
 の六趣の衆生を見、又彼の土の現在の諸佛を見、及び諸佛の所説の經法を聞き、
 
 ナラビカ モロモロ ビク ビクニ  ウバソク  ウバイ モロモロシュギョウトクドウ  モノ ミ マタ
 并に彼の諸の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の諸の修行し得道する者を見、復
 
 モロモロボサツマカサツ  シュジュインネン シュジュ シンゲ シュジュソウミョウ   ボサツ ドウ ギョウ
 諸の菩薩摩訶薩の種種の因縁・種種の信解・種種の相貌あつて菩薩の道を行ず
 
   ミ  マタショブツ ハツネハン   モノ  ミ マタショブツハツネハン ノチ ブッシャリ モッ シチ
 るを見、復諸佛の般涅槃したもう者を見、復諸佛般涅槃の後、佛舍利を以て七
 
 ポウトウ タ   ミ
 寶塔を起つるを見る。
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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その時に会場の中の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷・天・龍・夜叉・乾闥婆・阿
 
修羅・迦樓羅・緊那羅・摩侯羅伽・人・非人(ひにん:比丘・比丘尼・優婆塞・
 
優婆夷の人を除く天衆・龍衆以下の佛法を守護する八部衆の総称)及び諸々の小
 
王・轉輪聖王など、この諸々の大衆は貴重で珍しいことを得て、歓喜し合掌して
 
一心に佛を観たて奉っていた。その時に佛は眉間白毫相の光を放って、東方の一
 
萬八千の世界を照したもうに片隅の隅々まで満遍無く届かない所などなかった。
 
下は阿鼻地獄に至り、上は阿迦尼叱天に至るほどの光だった。此岸の世界に於て
 
ことごとく彼岸の土の六趣の衆生を見、また彼岸の土の現在の諸佛を見、及び諸
   
佛の所説の経法を聞き、並びに彼岸の諸々の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の諸
 
々の修行し得道する者を見、また諸々の菩薩摩訶薩の種々の因縁・種々の信解・
 
種々の相貌にて菩薩の道を行ずるを見、また諸佛の般涅槃したもう者を見、また
 
諸佛般涅槃の後、佛舍利を用いて七寶塔が起てられているのを見た。
       
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回では、王舍城・耆闍崛山の會中で、比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の四衆に
囲繞されて釈迦佛が、諸々の菩薩のために無量義経を説かれたことにより、天よ
りさまざまな華が散じられ、普く佛世界は六種に震動したのでした。
   
そして今回は、その會中に集まっていたさまざまな人と非人(八部衆)、及び小
王・轉輪聖王など諸々の大衆が、今釈迦佛の説いた無量義経の未曾有さを得て、
歓喜して合掌して皆一心に釈迦佛を見つめておりました。
   
すると、その時に釈迦は、眉間白毫相の光を放ち、東方の国々一万八千の世界を
隅々まで普く照らし出したのでした。その光は、下は阿鼻地獄、上は阿迦尼叱天
までに届く広がりでした。
   
そして、今釈迦佛の此岸の世界に居ながらにして、ことごとく彼岸の土地の六趣
(ろくしゅ:地獄・餓鬼・畜生の三悪道と阿修羅・人間・天の三善道とをいい、
趣は赴くところ、即ち境遇の意であり、六道に等しい)の衆生が見え、また彼岸
の土地の現在の諸佛が見え、それにより諸佛の所々にある説の経法を聞くことが
でき、並びに、彼岸の四衆の諸々の修行し得道する者が見え、また諸々の菩薩摩
訶薩の様々な種類の因縁、様々な種類の信解、様々な種類の相ある形によって菩
薩が道を修行するところが見え、また諸佛で般涅槃した者が見え、また諸佛が般
涅槃した後に、佛の舍利を納めるために造られた七宝の塔が建てられているのが
見えたのでした。
  
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:釈迦が放った眉間白毫相の光とは、今居る位置から更に東の方角の方
     へ向けて直線状に放ったものでしょうか?それとも、今居る位置が十
     方世界の中の東方にあって、その東方の中心から東方内全体に周遍す
     るすべての国々に放射状に放ったものでしょうか?
   
その謎2:此の世界、彼の土といった表現は、此岸・彼岸を意味すると思えます
     が、この彼岸の状況を見せるということにはどういう意味があるので
     しょうか?
 



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法華経 序品第一

 

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6-1

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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん (日曜日, 30 8月 2015 15:39)

    格言の小説

  • #2

    ぶっけん成安田 (日曜日, 01 10月 2017)

    「暑さ寒さも彼岸まで」先月末に秋の彼岸を終えて農業地帯では稲刈りもそろそろ終わりました
    今日から新たに10月ですね
    法華経序品第一はお釈迦様が大衆に対し眉間から白毫相の光を放って彼岸を見せるシーンから始まるのです
    法華経においても「一見は百聞に如かず」の教えを一番先に示しているのです
    対岸である彼岸に対し今居る岸は此岸と言います
    彼岸とはどういう所なのか、此岸に居ながらにして照らし出される彼岸の隅々の状況を大衆は見せられたのでした

    お彼岸の行事はアジアの中でも日本だけにあるらしいですが、彼岸へ渡るべきなのか、はたまた渡らなくても良いものなのか?
    これはまるで現代のTVで世界観光を観ているかのように考えさせられるものです

    (ぶっけん成安田)