第5-20日 Vol.132  之を號して常不輕と爲く 【常不軽菩薩品第二十】(二十五~三十三行)



 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:常不軽菩薩は、ただ佛の真似をして、四衆に授記をしようとしていたのでしょう

     か?
   
その謎2:常不軽菩薩は、もっぱらに経典の読誦はせず、ただ礼拝勤行だけの修行であって

     も菩薩の地位なのでしょうか?
 
  
■■第5-20日 Vol.132
 
 之を號して常不輕と爲く
 
 【常不軽菩薩品第二十】
 (二十五~三十三行)
 
  
■■今日の一偈一句
  
 シシュ ナカ  シンニ ショウ ココロフジョウ  モノ   アックメリ   イ    コ ム チ
 四衆の中に瞋恚を生じて心不淨なる者あり。惡口罵詈して言わく、是の無知の
 
 ビク  イズ トコロ  キタ  ミズカ ワレナンジカロ    イ   ワレラ    マサ
 比丘、何れの所より來つて、自ら我汝を輕しめずと言つて、我等がために當に
 
 サブツ     ウ    ジュキ  ワレラ カク ゴト コモウ ジュキ モチ    カク
 作佛することを得べしと授記する。我等是の如き虚妄の授記を用いずと。此の
 
 ゴト タネン キョウリャク  ツネ メ リ      シンニ ショウ     ツネ コ コトバ
 如く多年を經歴して、常に罵詈せらるれども瞋恚を生ぜずして、常に是の言を
 
 ナ  ナンジマサ サブツ     コ コトバト トキ シュニンアルイ ジョウモクガシャク モッ コレ
 作す、汝當に作佛すべしと。是の語を説く時、衆人或は杖木・瓦石を以て之を
 
 チョウチャク   サ ハシ トオ ジュウ   ナ コウショウ トナ  イ   ワレアエ ナンダチ カロ
 打擲すれば、避け走り遠く住して、猶お高聲に唱えて言わく、我敢て汝等を輕
 
     ナンダチミナマサ サブツ     ソ ツネ コ コトバ ナ  モッ  ユエ ゾウジョウ
 しめず、汝等皆當に作佛すべしと。其の常に是の語を作すを以ての故に、増上
 
 マン ビク  ビクニ  ウバソク ウバイ  コレ ゴウ ジョウフキョウ ナヅ
 慢の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷、之を號して常不輕と爲く。
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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四衆(ししゅう:比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷)の中に瞋恚(しんに:怒り)
 
を生じて心が不淨なる者あり。悪口罵詈(あっくめり:悪口をののしって言う)
 
して言わく、この無知の比丘は、何れの所より来たりては、自ら我は汝を軽んじ
 
ないと言って、我等のために必ず作佛することを得るべきと授記をするとは。我
 
等はこのような虚妄(こもう:うそいつわり)の授記は認めないと。このような
 
反発の多年を経験して、常に罵詈され続けようとも瞋恚を生ぜずして、常にこの
 
言葉を呼びかけた、汝は必ず作佛するのだと。この語を説く時、衆人がある時に
 
は杖木・瓦石を手に持ってそれで打擲(ちょうちゃく:打撃)すれば、避けて走
 
り逃げ遠く離れてから、続けて声高に唱えて言った、我はあえて汝等を軽んじな
 
い、汝等は皆必ず作佛するのだと。そのように常にこの言葉を呼びかけていたこ
 
とから、増上慢(ぞうじょうまん:自ら未熟であることを解らず、心の高ぶる煩
 
悩)の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷は、これを呼称して常不軽と名付けたのだ
 
った。
       
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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常不軽菩薩は、常に四衆たちに対し「我は汝等を軽んじない、汝等の皆が作佛す
るべきがために」と呼びかけていたのですが、そのように常に同じ言葉で呼びか
けられる四衆の中には怒りを生じて心に悪意を懐く者が出たそうです。
   
そして、悪言で罵っては「この無知な比丘は、一体何処からやって来て、自分で
我は汝を軽んじないと言っては、我等四衆のために必ず作佛することができると
いう授記をするのか、我等はそのような嘘偽りの授記を認めるようなことはしな
い」と反発したのでした。
   
このように不穏なままに長年を過しながら、常に悪口で罵られようと常不軽は怒
りを生じないようにして、常に同じ言葉を繰り返しました「汝は必ず作佛するの
だ」と。
   
この言葉を説いている時、衆人は或るときには杖木や瓦石を手にとって、これで
打ったり投げつけたりすれば、逃避して走り去り、しばらく遠く離れた所から、
再び声高に唱えて言ったのでした「我はあえて汝らを軽んじない、汝らは皆必ず
作佛するのだ」と。
   
そのように常にこの同じ言葉を呼びかけるために、心が高ぶり荒廃しやすい比丘
・比丘尼・優婆塞・優婆夷たちは、これを称して常不軽と名付けたそうなのです。
  
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:常不軽菩薩は、ただ佛の真似をして、四衆に授記をしようとしていた
     のでしょうか?
   
その謎2:常不軽菩薩は、もっぱらに経典の読誦はせず、ただ礼拝勤行だけの修
     行であっても菩薩の地位なのでしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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5-20

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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん (月曜日, 19 9月 2016)

    情報と家宝(果報)
     
    10円でも安いものをと探し続けても1000円得するためには100回買わなければならない。
     
    それよりも、簡単に探しやすい10円高値なものに寄付として100回分割で与えた方がよい。

  • #2

    ぶっけん成安田 (水曜日, 20 9月 2017 10:55)

    現代の釈迦仏の遠い過去の前身であった常不軽菩薩はその頃の悪徳な修行者の集団発生に対しただ一人懸命に皆仏に成れるとだけ呼び掛けて救おうと努力していました
    その常不軽菩薩の呼びかけに対しその修行者たちは大いなる反感を抱いて暴力的に追いやったことにより皆地獄に落ちることになったのでした
    その際、悪徳集団の喧嘩に巻き込まれ逃げ切ろうとしていた常不軽菩薩すらも遂に力尽きて死にかけたのでした

    (ぶっけん成安田)