第5-2日 Vol.114  是の法は示すべからず 【方便品第二】(二十四~二十八行)

法華経 方便品第二

 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:言辭の相寂滅せりとは、法華経は言語では示せれないということでしょうか?
   
その謎2:信力堅固な菩薩と諸佛の弟子衆は違うのでしょうか?
   
   
■■第5-2日号 Vol.114
   
 是の法は示すべからず
 
 【方便品第二】
 (二十四行~二十八行)
   
■■今日の一偈一句
 
  コ  ホウ シメ     ゴンジ ソウジャクメツ  ショヨ シュジョウルイ  ヨ トクゲ
  是の法は示すべからず 言辭の相寂滅せり 諸餘の衆生類は 能く得解する
  
           モロモロ ボサツシュ  シンリキケンゴ  モノ  ノゾ ショブツ デシ
  ことあることなし 諸 の菩薩衆の 信力堅固なる者をば除く 諸佛の弟子
 
  シュ  カツ ショブツ クヨウ  イッサイ ロスデ ツ     コ サイゴシン ジュウ  カク
  衆の 曾て諸佛を供養し 一切の漏已に盡くして 是の最後身に住せる 是
 
   ゴト ショニンラ ソ チカラタ   トコロ   タトイ セケン ミ    ミナ シャリホツ ゴト
  の如き諸人等 其の力堪えざる所なり 假使世間に滿てらん 皆舍利弗の如
 
       オモイ ツ   トモ タクリョウ   ブッチ ハカ   アタ
  くにして 思を盡くして共に度量すとも 佛智を測ること能わじ
 
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   1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 この法は示すことはできない 言辭(ごんじ:言葉での表現)の在り方が退廃
 
 して失われてしまっている 佛以外に残留する諸々の衆生類の中には これを
 
 よく理解することはあり得ない 但し諸々の菩薩衆の中で 信力が堅固なる者
 
 だけは除く たとえ諸佛の弟子の声聞衆であって かつて諸佛を供養し 一切
 
 の漏をすでに解決し尽くして ここに最後身として身を置いているような こ
 
 のような諸人等も その力だけでは解決しきれない所である たとえこの世間
 
 すべてを満たすほど 皆が舍利弗のようにして 思いを誠心誠意に尽くして共
 
 に度量(たくりょう:推考、物事を推し量る)しようとも 佛と同様の智慧を
 
 測ることはできない
    
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   2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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世尊は前回に引き続き、舎利弗に対しあらためて偈を示して伝えています。
舍利弗が盛んに求めている法は示すことができないと釈迦は言い、それはすでに
言葉として表す意味を失っているからであると説いています。
   
そして、言葉以外でこれを理解できるのは佛以外にはいないと言い、但し、信心
力が堅固な菩薩だけは理解できると言っています。
なお、その信心力が堅固な菩薩に匹敵するほどの智慧の可能性を有する者として
は、たとえ諸佛の弟子として永く仕えた最高レベルの声聞衆ですらも、それほど
の者は存在しないとも言っています。
   
であるから、今の舍利弗のように心からこの法を願い求める誠実な者ばかりでた
とえこの世が充満しようと、佛のみ知るこの法の智慧を測り知ることはできない
のだと教えています。
   
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   3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:言辭の相寂滅せりとは、法華経は言語では示せれないということでし
     ょうか?
   
その謎2:信力堅固な菩薩と諸佛の弟子衆は違うのでしょうか?
 


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法華経 序品第一

 

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5-2

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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん成安田 (月曜日, 01 5月 2017 23:03)

    最初に、この法(法華経)は示すべからず、と戒めているのは釈迦からの舎利弗に対しての言葉です。
    なぜ、示してはならないのでしょう?
    その第一の理由は舎利弗が菩薩界という本当の仏道を目指そうとせず現状の声聞界に留まろうとする修行者だったからです。
     
    そして、なぜ声聞地位の者は法華経に自らは関われないのか?も大きな疑問ですね。
    それは、関われないのではなく、声聞地位であっても、今より上位界へと目指して頑張ろうとしない限り成仏できない舎利弗に対して特に厳しく咎めたのです。
    また、一般に釈迦以前の仏教界では声聞は罪悪な地位と決められていた歴史があり、声聞は成仏できない代表地位とまで言われていたらしいのです。
     
    つまり、これからは罪悪な声聞も成仏できる道を釈迦が新たに切り開いたというよりも、釈迦が声聞をあえて成仏できるように教えを説いたというのは必ず第一仏乗である菩薩界地位を得るように思い切らせる、つまり今までの声聞界の因縁を完全に捨てさせ、断ち切らせることだったのです。
     
    つまり通常に思える現状を甘く見るなということです。
    そして、声聞のままではすぐには成仏できないのは旧来通り事実らしいのですが、この後、釈迦は舎利弗の願いに応じて本当は菩薩地位のみに教える法華経を声聞の者たちのためにも教えてあげることに決めたのです。
    それは、現状の声聞のままで菩薩道へはすぐに思いきれない者たちに対しては成仏できるまでには遥か長い時間がかかることが条件だったようです。
     
    そのように、菩薩以外の立場の相手に合わせた適した方法で法華経を教える説法が方便説法なのです。
     

  • #2

    ぶっけん成安田 (月曜日, 01 5月 2017 23:15)

    建築は、デザイナー芸術よりも、やはり技術が上だった。