第4-18日 Vol.102  是の大施主の所得の功徳 【隨喜功徳品第十八】(十八~二十五行)



★★ きょうの謎?
  
その謎1:この大施主とは政治家のような人物でしょうか?
   
その謎2:釈迦はなぜ功徳の大小を問うのでしょうか?
 
 
■■第4-18日 Vol.102
 
  
 是の大施主の所得の功徳
 
 【隨喜功徳品第十八】
 (十八~二十五行)
   
■■今日の一偈一句
 
 コ ダイセシュ カク ゴト フセ     ハチジュウネン ミ オワ   コ ネン ナ    ワレ
 是の大施主、是の如く布施すること八十年を滿ち已つて、是の念を作さく、我
 
 スデ シュジョウゴラク グホドコ  ココロ ショヨク シタゴ シカ  コ シュジョウミナスデスイロウ 
 已に衆生に娯樂の具を施すこと意の所欲に随う。然るに此の衆生皆已に衰老し
 
   トシハチジュウス  カミシロ オモテシワ   マサ シ    ヒサ     ワレマサ ブッポウ
 て、年八十に過ぎて髪白く面皺んで、將に死せんこと久しからじ。我當に佛法
 
  モッ コレ クンドウ   スナワ コ シュジョウ アツ  センプホウケ  ジキョウリキ   イチ
 を以て之を訓導すべし。即ち此の衆生を集めて、宣布法化し示教利喜して、一
 
 ジ ミナ シュダオンドウ シダゴンドウアナゴンドウ アラカンドウ  エ モロモロ  ウロ ツク
 時に皆、須陀垣道・斯陀含道・阿那含道・阿羅漢道を得、諸 の有漏を盡し、
 
 ジンゼンジョウオイミナジザイ エ ハチゲダツ グ    ナンジ ココロオイ イカン  コ ダイセ
 深禪定に於て皆自在を得、八解脱を具せしめん。汝が意に於て云何。是の大施
 
 シュ ショトク クドクムシ オオ     イナ
 主の所得の功徳寧ろ多しとせんや不や。
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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この大施主は、このように布施をすること実に八十年を経過して、このような思
 
いを起こした、我はすでに衆生に娯樂の道具を施してきたとおりにこれからも同
 
様に自分の好きな判断で賄って行きたい。しかしこの衆生は皆すでに衰老して、
 
年齢は八十を過ぎて髪白く顔は皺んで、もう死んでしまうのは間近のことであろ
 
う。我は正しく佛法を用いてこれらを訓導しなければならない。直ちにこの衆生
 
を集めて、宣布法化(せんぷほうけ:佛の説かれた教法や教団の規律に入らしめ、
 
それらを受けしめる)し示教利喜(じきょうりき:示し、鼓舞し、完成させしめ、
 
喜ばしめる)して、同時に皆、須陀垣道(しゅだおんどう:声聞の修行していく
 
四過程のうち、聖者の部類に預かる位の入門の道)・斯陀含道(しだごんどう:
 
一度だけ教えから外れた今生の後、更に1回この世界に帰るのみで、解脱を得る
 
位の道)・阿那含道(あなごんどう:この世界で死すれば再びこの欲望世界に二
 
度と生まれることがなく、天に生まれて涅槃を得る位の道)・阿羅漢道(あらか
 
んどう:最高の段階で、他の供養を受けるに値する位の道)を得、諸々の有漏を
 
尽くし、深く禪定に入って皆自在を得、八解脱を具足した。阿逸多よ汝の本心は
 
これをどう思う。この大施主が得るであろう所得の功徳はむしろ多くすべきか否
 
か。
  
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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釈迦は弥勒菩薩(阿逸多)に対し、この喩えの先に、或る人から或る人へ五十人
一人ずつ転々と伝教していく大功徳を説いた後、この大施主の一人生かけた功績
の話をしたのでした。
   
大施主は、衆生に対し生まれた時から今80歳になるまでずっと世話をしてきま
した。
それは、衆生が生きる為、楽に過ごせる娯楽の道具をすべて与えてきたのでした。
そして、それは大施主の心からの希望でもあり、今後もずっとそうやって世話を
してして行きたかったのです。
   
しかし、世話をしてきた衆生たちは皆、今はすでに年老いてしまい、もうじき死
んでいくしかない状態でした。
この衆生たちに大施主は今こそ何よりも正しい生き方である佛法を教え、これら
の衆生を導いてやらなければならないと決意したのでした。
   
直ちに大施主は衆生たちを集め、教法を教え、教団に入らせて、佛法による喜び
を与えました。
そして同時に衆生たちは皆、須陀垣道・斯陀含道・阿那含道・阿羅漢道という声
聞が修行していくための4過程を得ることが出来ました。
   
そのように、その衆生たちは皆、喜びを持って声聞としての修行を歩みだしたの
でした。
そこで、釈迦は阿逸多に問いかけます。
「この大施主の行ったことによる所得の功徳は、むしろ多いのか、それとも少な
いのか?」と。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:この大施主とは政治家のような人物でしょうか?
   
その謎2:釈迦はなぜ功徳の大小を問うのでしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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コメント: 1
  • #1

    ぶっけん成安田 (月曜日, 17 4月 2017 15:57)

    釈迦は先ず、最初に法華を聞いた者が転々と50人へ各々説き明かし合った達成による計り知れない大功徳の説明をした後、弥勒菩薩へ比べさせる目的で、仏法大家のある一人の大施主の一生涯の長きに賭けた救済の功績に対する功徳の量についてはどうかを問いかけたのでした。
     
    釈迦が弥勒へしたこの比較話の仏法救済の大施主とは、まさしく釈迦自身のような功績者のことを指しているのでしょう。