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第3-9日 Vol.65  阿難は來世に於て當に作佛すべし 【授学無学人記品第九】(九~十七行)

法華経 授学無学人記品第九

 
 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:釈迦は阿難から授記請求を受けるや否や、すぐに説明など前置きも無
     いまま、いきなり阿難は來世にすぐ成佛できると返答しているのは簡
     単すぎて少し変な様子ではないでしょうか?
   
その謎2:阿難が将来成るという、その佛の授記内容として寿命や正法・像法の
     劫の長さが他の誰の授記よりも桁外れに一番長いのはどうしてでしょ
     うか?
 
  
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■■第3-9日 Vol.65
   
 阿難は來世に於て當に作佛すべし
 
  【授学無学人記品第九】
  (九~十七行)
   
■■今日の一偈一句
 
 ソ トキ ホトケ アナン  ツ      ナンジライセ オイ マサ サブツ     ウ
 爾の時に佛、阿難に告げたまわく、汝来世に於て當に作佛することを得べし。
 
 サンカイエジザイツウオウニョライ オウグ ショウヘンチミョウギョウソクゼンゼイ セケンゲムジョウジジョウゴジョウ
 山海慧自在通王如來・應供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈
 
 ブ テンニンシ ブツ セソン  ナヅ  マサ    オク ショブツ クヨウ ホウゾウ ゴジ
 夫・天人師・佛・世尊と號けん。當に六十二億の諸佛を供養し法藏を護持して、
 
 シコウ ノチ  アノクタ ラ ミャク ボダイ ウ     マンノクゴウガシャ モロモロ ボサツトウ
 然して後に阿耨多羅三藐三菩提を得べし。二十千萬億恒河沙の諸 の菩薩等を
 
 キョウケ   アノクタ ラ ミャク ボダイ ジョウ   クニ ジョウリュウショウバンナヅ ソ ドショウ
 教化して、阿耨多羅三藐三菩提を成ぜしめん。國を常立勝旛と名け、其の土清
 
 ジョウ  ル リ ジ    コウ ミョウオンヘンマン ナヅ  ソ ホトケ ジュミョウムリョウマンノクア
 淨にして瑠璃を地とせん。劫を妙音遍滿と名けん。其の佛の壽命無量千萬億阿
 
 ソウギコウ    モ ヒト  マンノクムリョウアソウギコウ ナカ オイ サンジュキョウケイ  シ
 僧祇劫ならん。若し人千萬億無量阿僧祇劫の中に於て算數校計すとも知ること
 
 ウ    アタ  ショウホウヨ ジュウ   ジュミョウ バイ ゾウボウヨジュウ   マタショウホウ
 得ること能わじ。正法世に住すること壽命に倍し、像法世に住すること復正法
 
  バイ
 に倍せん。
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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その時に佛は、阿難に告げられた、汝は来世に於て見事に作佛することができる
 
であろう。その佛の名を山海慧自在通王如來・應供・正遍知・明行足・善逝・世
 
間解・無上士・調御丈夫・天人師・佛・世尊という。しっかりと六十二億の諸佛
 
を供養し法藏を護持して、しばらくした後に阿耨多羅三藐三菩提を得ることにな
 
る。そして二十千萬億恒河沙の諸々の菩薩等を教化して、阿耨多羅三藐三菩提を
 
到達せしめる。その国を常立勝旛と名づけ、その国土は清淨にして瑠璃石が地面
 
に敷き詰められている。劫を妙音遍満と名づける。その佛の寿命は無量千萬億阿
 
僧祇劫である。若しある者がこの千萬億無量阿僧祇劫の中に於て数学計算すれど
   
もいつまでもその計算値を得ることができない長さである。その佛の正法の世に
 
住する期間は佛の寿命を倍にした長さであり、像法世に住する期間は更にその正
 
法の期間を倍にした長さである。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回で、阿難と羅候羅は意を決したように釈迦へ自分たちも授記を受けれる権利
が十分に有ると申し出ました。
それに対し、今回、釈迦はその申し出を受けるやいなや、まるで阿難の要求する
のを待ってたかのように即座に阿難に告げ、來世に於て、山海慧自在通王如來と
いう號の佛に成れるという授記を前置きなく言い渡しました。
   
また、阿難は阿耨多羅三藐三菩提を得れるまでに六十二億の諸佛を供養し、その
後は二十千萬億恒河沙のさまざまな菩薩などを教化して阿耨多羅三藐三菩提を得
させるよう誘導する役割りをになうことになると、釈迦は伝えました。
   
前品での富樓那は前世に於て90億の諸佛にすでに仕えて来ているということで、
将来の阿難の場合の供養する諸佛数より富樓那の方が少し多いようですが、その
代わり阿難は更に二十千萬億恒河沙という数の菩薩を教化するということで、そ
の菩薩数などを加算した感じで、富樓那と妥当な公平バランスな見積り数だとい
う所でしょうか。
   
なお、阿難が來世に成佛して治めることになる国の名は常立勝旛といい、その劫
の名は妙音遍満というそうです。
また、阿難の成佛後のその佛の寿命はとても長く、無量千萬億阿僧祇劫であって、
更に正法はその寿命の2倍、更に像法はその正法の2倍といいますから、この法
華経に掲載されている他の授記の成佛後の長さの中で、一番最長になるよう超優
遇されているようなのです。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:釈迦は阿難から授記請求を受けるや否や、すぐに説明など前置きも無
     いまま、いきなり阿難は來世にすぐ成佛できると返答しているのは簡
     単すぎて少し変な様子ではないでしょうか?
   
その謎2:阿難が将来成るという、その佛の授記内容として寿命や正法・像法の
     劫の長さが他の誰の授記よりも桁外れに一番長いのはどうしてでしょ
     うか?
 


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法華経 序品第一

 

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3-9

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コメント: 3
  • #1

    ぶっけん (金曜日, 05 6月 2015 17:46)

    『釈迦の身内族への凄味な戦略』

  • #2

    ぶっけん成安田 (水曜日, 08 3月 2017 21:25)

    阿難は釈迦と近い親戚でありましたが、かなり年の離れた従弟でした。
    なお、二人は遠い過去の前世においては共に成仏することを目指し頑張っていた同等の修行者でした。
    そして何度かの過去世の内に、釈迦だけが早く成仏でき、阿難は現世においても未だ成仏はできていません。
    そのように釈迦の方が現世にかなり先に出生してきていて、年上として指導する立場になっているのは実際にそういうものなのかもしれませんね。

  • #3

    ぶっけん成安田 (木曜日, 09 3月 2017 15:11)

    【具体的な事情を求めれば❓】
     
    今日午後のNHKの視点・論点を観ましたが、現代のITについて論じる大学教授は面白いことを言っていました。
    それは、幸福感の量を次の計算式で表わされるということです。
     
    幸福感=財産/欲望  だそうです。
     
    そう簡単に示されると今まで思い当たらない物凄い簡略計算式が発見されたんだ❣、と思って意識集中して観ていました。
    本来、幸福度とは財産の量の多さで計られるものでなく、知足という知恵が備われば、財産がたとえ無くても自然と幸福度の充実が実感できるものらしいですが、示された計算式からすれば確かに財産に対する分母の欲望の量が多くなれば財産は減るし、少なければ財産は大きく残るということで、大納得ですよね。
     
    とても覚えやすい単純な計算式もあったものだと感心したものです。
    ところで、どうでしょう?
    確かに幸福感を数値で知りたいと思えば、それなりにズバリ納得いくような具体的な例が現れてきます。
    それは確かにとても快適な答えの実現のように思えます。
     
    しかし、その提案された答えの具体例をあまりに素晴らしいとばかりに、そればかりに集中していると、現実の幸福感を計算から作り上げれるものと過信してしまいますね。
     
    ・・そうなのです。
    ただ、答えを求めたい左辺の幸福感だけを意識して高めたい、作り上げたいと心を決めて思いさえすれば、財産が多くあったほうが良いとか、欲望が少ない方がいいとかの計算は特にいらないのです。
     
    それどころか、提案された右辺の財産と欲望のバランスばかりに意識を奪われかねません。
    つまり、ただ幸福感を高めたいと思えば良いだけですし、そのほうが実感の実現は全く早いでしょう。
     
    これは絶対不変の答えなのです。
    幸福になりたければ、ただ一心に幸福だけを目指すのが一番❕
    これは現代のITの時代こそ、とても大事ですので絶対覚えておきましょう。
     
    しいて言えば、計算式の左辺が大事で、右辺が大切ということになりますかね❓

    (ぶっけん成安田)