第1-19日 Vol.19  六根清淨の功徳 【法師功徳品第十九】(一~五行)

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■■第1-19日 Vol.19
 
 六根清淨の功徳
 
  【法師功徳品第十九】
  (一~五行)
 
■■今日の一偈一句
 
 ソ トキ ホトケ ジョウショウジンボサツマカサツ ツ     モ ゼンンナンシ ゼンニョニン コ ホケキョウ
 爾の時に佛、常精進菩薩摩訶薩に告げたまわく、若し善男子・善女人是の法華經を
 
 ジュジ  モ  ヨ   モ  ジュ  モ  ゲセツ  モ  ショシャ    コ ヒト マサ
 受持し、若しは讀み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書寫せん。是の人は當に
 
    マナコ クドク     ミミ クドク    ハナ クドク     シタ クドク   
 八百の眼の功徳・千二百の耳の功徳・八百の鼻の功徳・千二百の舌の功徳・八百の
 
 ミ クドク     ココロ クドク ウ    コ クドク モッ  コン ショウゴン ミナショウジョウ
 身の功徳・千二百の意の功徳を得べし。是の功徳を以て六根を莊嚴して皆清淨なら
 
 
 しめん。
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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その時に佛は、常精進菩薩摩訶薩に話された、もしも良家の男子・女人がこの法華経
 
を保有し、もしは読み、もしは唱え、もしは解釈し、もしは書き写すならば。この人
 
は必ず八百の目のご利益果報・千二百の耳のご利益果報・八百の鼻のご利益果報・千
 
二百の舌のご利益果報・八百の身体のご利益果報・千二百の心のご利益果報を得るの
 
である。このご利益果報によって六根は厳かに飾られることでそれらすべてを洗い清
 
めさせるのである。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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今日はこれで三番目の功徳品になります。だいたいこの品の功徳の意味は一見何とな
くわかり易いようですね!
しかし油断してはいけませんよ。簡単に思えて案外難しいとはこのことかもしれませ
んですからね。なんといってもこの品のテーマである功徳は法師になろうとする者に
対して生ずる大なる美徳な功徳だからです。
 
法師とは法に徹していて法そのものを教える師匠のような立場であられるのでしょう。
ですから裁判官みたいな大尊敬に値する人並みはずれたものすごい厳格で信用抜群な
人物への功徳のことです・・・・くらいに考えておきましょう。
 
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六根を荘厳して清淨ならしめる、とありますが、六根とは私たちが皆持って生まれて
きた目・耳・鼻・口・体・心であります。
これに似たもので私たちは五感というものを聞いたことがありますね。
五感は視・聴・嗅・味・触ですから六根はこれにもう一つ心がプラスされているとい
うわけですね。
 
これを通常の人間の六つの根っことしているわけです。
しかし、根っことするあたりに何かありそうで、実は宝でも埋まっているのではない
かということになりそうですが、その可能性と共に最も悪の根源にもなりやすい元凶
といえるのが根でもあるでしょう。
 
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宝が隠されている可能性に対し荘厳つまり六根各々が豪華に飾りたてられることによ
り六根全ての清らかさを増長させるという、なんとも大胆不敵なこの功徳は釈迦のと
ても思い切った育成のあり方ですね。
 
そもそも悪に染まり易い所を先手撃つて宝そのものにしてあげようと説くあたりは、
全く脱帽的ですね!
宝の隠し場には必ず毒がつき物というように、金塊のありかには毒蜘蛛が巣くって囲
い込んでいるのです。
 
また、綺麗な花には毒(トゲ)があるともいいますよね。  
 
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この品に登場し釈迦が話し掛けた相手は常精進菩薩といいます。
常に精進するというその名のように特に常が重要なのでしょう。
それだけに隙あらばいつでも毒や天敵が狙い済ましている宝や花ならば、一時の油断
もせず休みなく精進を目指し自らを成長し続けなければならないのです。
 
また、精進するということは大そうな地道な勉強家でもあるのでしょう。
そういう地道な勉強家は生れ持った才能資源をそのまま宝にも変えていける不思議な
功徳があるということなのかもしれません。

皆さんもがんばってください!
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:法師とは実際は僧侶の地位でもあるのでしょうか?
 
その謎2:八百の功徳と千二百の功徳の違うその量の区分は何のためでしょう?
 

 

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  4. 今 日 の 知 識 !  (道)
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法師とは人を教え導く師匠のような立場ですから当然自分で寺院を持ち僧侶として地
域の人々を教育することで救済していくには最も模範的な人物でしょう。
しかし、法師ではない阿羅漢や比丘・比丘尼などであっても一応は僧侶或いは僧侶を
志願する修行者でもあったようです。
 
ですから、僧侶という知名度の地位が明確にどういうレベルの修行をこなしたから成
れるというものでは当時もなかったようです。
 
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八百の功徳と千二百の功徳の功徳量の違いはどうやらこの品の大きな盲点であり、難
解な謎でもあるようです。
功徳量が八百と千二百が交互して記されていますので、各々ひと組として目と耳、鼻
と口、身と意を分けて各々を2つ1セットで想定してみて、その違いを考えて見るこ
とにしませんか。
 
まずは、この八百と千二百はどういう数値なのでしょう?
違いを計算してみますと、八百に対し千二百は1.5倍あるのです。
私は以前、建築設計の仕事をしていたことがありまして、話は少し外れて行くかもし
れませんが、かつての建設省が国土交通省にちょうど変わった2000年の始まった
頃、それまで住宅を設計するには従来からの建築基準法だけだったことに対して新た
に住宅品質確保法(略称:品確法)という住宅品質のグレードを高める任意法律が制
定されたのでした。
 
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任意法律とは何かといいますと、消費者が標準よりレベルの高い消費を望む場合のみ
に対応させた、つまり特定の消費者の要望次第で適応される任意な特定法律のことで
す。
たとえば憲法はどんな国民にも希望の有無に関係なく適応されます。
旧来からの建築基準法もまた同様に建築消費者のすべてに適応される基準法律です。
 ですから、特定法である品確法を望む消費者なら建築基準法と品確法の両方が同時
に適応される仕組みになります。
 
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話の内容が全然それてややこしくなってしまいましたが、じつは品確法の住宅品質は
建築基準法だけで建てる住宅の品質に対し1.5倍のグレードアップがだいたいな目安の
規準値になっているのです。
 
何かこじつけたような意味ですが、こういったことをヒントに仏法を考えてみるとひ
ょっとすると解るかもしれません。
たとえば目と耳を比較して、どちらかといえば、どちらが大事であるか、或いはどち
らが先に必要か、などを考えてみるのです。
 
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私はここで実に面白いことを思い付きました。
それは、目と耳、鼻と舌、身と意(こころ)を考えてみて、人間の先祖つまりまだ現
代の人間へ進化していなかった太古の昔の頃の得体の知れない生物は、たとえば釈迦
が千二百の功徳があるとした耳と舌と意(こころ)だけで過ごしていて、それに対し
八百の功徳の眼と鼻と身はどちらかというと豪華さのほうだけを好んで求め易いもの
として、太古の昔にはまだ無かったのではないかという私なりの推理です。
 
ある説によれば人間らしき生物がこの地球に発生しだしたのは今から約100万年位前だ
といいます。
たとえば法華経の中で、ある仏は同じ名前のまま2万回生まれ変わったと書いてありま
す。
 
つまり、100万年を2万回で割ると50年/回くらいが一生という計算値になります
ね・・・・これは言うまでもなく全くの余談ですが・・・・。
 
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ところで、人間らしきで100万年前なら、ほぼ人間とは判別できないほどのそれより過
去の先祖の始まりはもっともっと遥か太古なのですよね。
とにかく1.5倍の美徳の謎には何が隠れているかを睨んでみましょう!
 
なお、昔からうそ八百といいますよね。この地球上では方便が八百必要だというふう
に考えてみますと、宇宙の広さはそれを1.5倍越える千二百の真実を含んでいるという
ことにもなるのではないしょうか。
何故うそ八百かと申しますと、八百の功徳である目・鼻・身の機能とは自身で受ける
感覚としてはほとんどウソを見抜けなかったり見当違いしていることが実際には多い
ということです。
 
その点、千二百の功徳の耳・舌・意はたとえば自分の耳を疑うことはあっても聞き間
違いなら間違いとすぐにそれをしっかり判別できるように舌や意も同様に間違いに勘
付くことにはとても敏感なのですよね。
 
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菩薩という名の響きには何となく月面クレーターのようなイメージを持ちませんか?
 
それだけ菩薩になろうとする覚悟ある者は、この地球上の方便という善智識に加算し
て更にオプションである宇宙の本当の真実までも知り尽くすような、この地球上では
計り知れない未知なる厳しさを会得する必要があるようです。
 
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  5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
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ところで、「悟」という文字を今日は少し考えてみることにしましょう。
この文字を分解すれば、「りっしんべん」+「五」+「口」=「悟」ですね。
このりっしんべんとはひょっとすると漢字で立身偏と書くかもしれないとすれば、そ
れから立身出世などのイメージが思い浮かびますね。
 
なお、りっしんの字形は心という文字の変形でもあるそうです。
そのりっしんに、危うくもう一つ点を加えると心が立ってしまうなんてことが立身な
るものみたいですね。
 
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 また、心という文字は古代から心臓としてあてがわれることで、心臓は精神を司る
と考えられていて、そのことから、心臓には体の中心的な臓器という物理的な重要な
意味と、こころを宿す精神的で神聖な意味との2つの意味を持ち合わせていると信じ
られていたらしいです。
 
なるほど心臓には動脈と静脈を振り分ける右心房と左心房、更には右心室、左心室と
に分かれているのですから、それだけ2機能が同時に作動しているわけであります。
 
この同時混合状態がハートという意味なのでしょう。
 
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そのように心臓には2つの意味が同時介在しているわけであり、文字として偏部に添
えればりっしんとなり、下部に添えれば心となるということから下に添える心のこと
をしたごころと考える歴史もあるそうなのです。
 
ということで本題に戻りますと、りっしんは未だ完成された心ではないと考えてみま
すと、そもそも精神的なこころとは完成はありえない意味が正解なのではないでしょ
うか。
本体の横への添えごころとしてのりっしんこそが仏の真心として理解されるべきなの
かもしれませんよ。
 
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では、「悟」の文字の継続として次は「五」ですが、これは五体や五感でしょう。
そしてその下に「口」があるのは、五体や五感を言葉で支えるということかもしれま
せんね。
 
法華経では「意」をこころと音読みしていますから、こころとは漠然としたイメージ
よりも確かな意味ということになりそうです。
 
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  6. 今 日 の 振 り 返 り !(脱)
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今日はなんと太古の昔の話にまで内容が白熱してしまいました。それを真実として理
解するかどうかについては今後皆さんのご自由な判断です。
 
ところで、先日たまたま図書館で宇宙には始まりはあったか?という表題の本に目が
止まり、その場でさ~~とだけ読んでみました。そして、数日後その本を借りたくな
ってもう一度行くともう既にないのです。
図書検索で探しても出てきませんでした。あれはまったく私の目の間違い錯覚だった
のでしょうか? そんなことはないですよね、その内容は確かに読み、その意味は今
でも頭に残っているのですから、それは確かな真実なのでしょう。
 
私たちに見えている宇宙やその宇宙が包み込む地球には暗黒物質というダークエネル
ギーが大半を支配しているそうです。これは少し以前から多少にも知っていましたが、
この暗黒物質とはそれが膨張することにより大爆発を起こすらしいですね。たとえば、
ディーゼルガソリンと堆肥を混合させると爆発を起こすらしいですが、そういう原理
だそうです。
 
そしてその本ではその暗黒物質の大爆発が原因で今の暗黒の宇宙が始まったといって
います。
 
宇宙の始まる前は完全な無だったそうです。
それがいつか有に変化して大爆発、いわゆるビックバーンを生じたといっています。
その後に宇宙は完全なる有になったのですが、無であろうと有であろうとそれが宇宙
の真実ならば、この地球上の方便というものは宇宙の真実とは異なるわけですから方
便そのものが膨張して爆発するということではないと思います。
つまり、釈迦のいう方便はダークエネルギーではないのです。釈迦が眉間から十方に
放つ大威光もそれは宇宙の真実の大爆発を思わせる方便威力なのかもしれませんね。
 
 
宇宙を知る菩薩になろうとする者は大爆発を起こす危険があるのですから、この地球
上ではうそ八百の防衛幕を敷いているのかもしれませんよ。

今回もお読みいただき、誠にありがとうございました。
末永くご愛読いただけますよう、今後とも何とぞよろしくお願いいたします。
 
  (ぶっけん)
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(C) 成安 All rights reserve.

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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん (日曜日, 17 5月 2015 22:35)

    『800:1200=1:1.5の功徳のグレード比率は、そのまま地球の方便:宇宙の真実の割合?』

  • #2

    ぶっけん (木曜日, 19 1月 2017 22:01)

    宇宙は粉々に絶え間なく広がり続けている。神が最初に創った時、姿かたちすべてが一瞬に無くなった。